iPhoneやiPadを購入する際、Appleや家電量販店の店頭以外にもインターネット販売店、機種変更時のオンラインで手続き、未使用品のヤフオク!やメルカリでの購入など、様々な経路で入手することが可能です。
一方でネット販売や個人間取引で購入した場合、保証期間がいつまでなのか、あいまいになっていることも少なくありません。
今回は、実際に利用する端末や、Appleの規約等をもとに、iPhoneやiPad、Mac等のApple製品の保証期間について紹介します。
購入日より1年間のメーカー保証と確認方法
Apple製品には、限定保証という形で購入日より、通常1年間のメーカー保証を受けることが可能です。
保証期間は「シリアル番号」が分かればネット上で確認することが可能で、最新の端末・iOSであればシリアル番号と同じ端末画面でも確認できます。
画面上であれば「設定」⇒「一般」⇒「情報」とアクセスすることで表示される他、端末の元箱の底面からもシリアル番号の確認が可能です。最終的にシリアル番号をAppleの検索画面に入力することで確認可能です。
https://checkcoverage.apple.com/jp/ja/
Appleストアや携帯キャリア店頭での機種変更、Apple公式サイトで購入する場合、購入情報や動作確認に伴いメーカー保証が開始されたことがオンライン上で確認できるようになります。
保証期間中の端末、期間後の端末はそれぞれ以下のように表示されます。
Apple製品の場合、転売や譲渡後も保証期間中であれば、修理を依頼する時点での所有者が直接保証を受けることができます。
なので、新品で購入後に自ら保証を受ける場合だけでなく、転売や譲渡で所有者が変更となる場合には保証期間内かどうかで価値が変動するので、入手時以外にも確認が必要な場面が生じます。
ネット販売店経由のApple製品の保証期間について
一方で、Appleストア以外のネット販売店で購入する場合など、未開封ではあるものの保証期間が登録されない端末が届くことがあります。
これらの端末の保証期間やAppleCare+(通常は端末購入後30日以内の登録が必要)加入可否について紹介します。
保証期間の開始時期やAppleCare+の加入可能期間
2019/4にオンライン上での機種変更で入手したiPhoneが手元にあるので、そちらでの情報をもとに紹介します。
ちなみに端末の到着は4/3だったのですが、ちょうどバタバタしている時期で、通電したのが4/9前後、アクティベートを行うことができたのが4/11となっていました。
対応する端末の2019/5/5時点の情報は以下の通りです。
限定保証(メーカー1年保証):2020/4/10(推定)
AppleCare+保証追加期限:7日以内(2019/5/12まで)
なので、ネット購入品で保証期間の情報が登録されていない場合、アクティベートした日に保証期間が開始されたと認識されているとなります。
自身が同時期に別途入手したiPadでも、アクティベートのタイミングに合わせて、修理サービス保証の保証期限(推定)が記載されていました。
Apple社HP記載上の保証期間について
上記事例のように、購入後1週間程度で利用開始する場合、保証期限がアクティベート時点で開始されてもあまり影響がないと思われますが、対象商品が販売開始されて2~3年たってからアクティベートされた場合を考えます。
保証開始が確認できない未開封端末が新製品として販売開始直後にネット上で購入され、2~3年以上経過して未開封のまま次の所有者へ渡った場合、次の所有者がアクティベートしてから1年間のメーカー保証を受けられるかという点が問題となります。
同様な場合を一般的な家電製品で考えると、小売店から販売された時点で保証が開始するので、流通形式上は次の所有者が保証を受けられないケースの方が一般的です。
保証が開始している未開封の商品を、無理矢理新品として販売するAmazonでの新品せどりでもアカウント停止や真贋調査として入手経路の証明・開示が求められており、メーカー保証を受けられるとして売買すれば不正行為として認識される傾向にあります。
そこでApple社のHPを確認すると、以下のような記載がありました。
Apple は、Apple 製品について、エンドユーザである購入者が、最初に販売店で購入した日から 1 年間 、Apple 発行のガイドラインに従った通常使用時における材質および製造上の瑕疵に対し、保証をします。
引用元(一部省略有):https://www.apple.com/legal/warranty/products/ios-warranty-japanese.html
なので、Apple側としては、エンドユーザーである購入者が販売店から購入した日を保証期限の開始日と定めているので、厳密にいえば、Apple側の定める保証期間と端末のアクティベーションに伴って登録される保証期間は一致しない場合があります。
本来の保証期間の開始日は、流通形式上の新品から中古品から切り替わったかタイミングとなりますので、中古店の買取品やヤフオク!やメルカリなどの個人間取引された商品では、本来の保証期間との乖離がより大きくなる傾向にあるといえます。
入手状況次第で1年未満の保証とする考えも適切
修理サービス保証の保証期限(推定)をメーカー保証期限とする考えも多く、Apple側の運用も実際には登録されている保証期限(推定)をもとに行っている場合もあると思われます。
一方で、入手経路次第ではアクティベート時より保証が開始するという考え方が適切でない場合もあります。
主な根拠は、先ほどのApple製品に対する「Apple 製品 1 年限定保証」の記載に加え、保証対象かどうかの確認のため、購入日等確認できる書類・領収書原本の提出を要求する場合があることが記載されています。
https://support.apple.com/ja-jp/HT202696
自身は一度、正規販売店とは思えない販売店より販売開始後1年未満のiPadを購入したのですが、シリアル番号を検索しても保証期間が確認できない状態でしたので、Appleサポートへ電話で確認を行ったことがあります。
回答は「元々の販売日(および流通経路)が確認できないため保証期間が1年未満となる可能性があること、最低限その商品の販売開始後1年以内であれば確実にメーカー保証は有効であること」とのことでしたので、販売日が不明な状態で入手した商品については、販売開始後1年以内までが確実性のある保証期間となってきます。
まとめ
ネット購入の未開封のApple製品の場合、アクティベーションに合わせて保証期限(推定)が登録され、AppleCare+にも登録可能な状態となります。
一方でApple製品については販売店で購入された日より1年間が保証期限として定められているため、入手状況によっては未開封・未登録の端末であっても1年未満の保証期限となる場合があります。
特にヤフオク!やメルカリなど個人間売買を経由して入手する場合、少し悪い状態で見積もって販売開始後1年経過の端末はすべて保証なしで考えたり、ヤフオク!でも初期不良対応のない出品者の商品で期限切れの可能性が考えられる場合には入札を避けるなど、実用的な範囲でApple製品の保証期限ルールを活用してください。