不用品処分でネットオークションに出品したり、極力自力で引っ越しをする際に宅急便(3辺合計160cm以内かつ重量25kg以内)、ゆうパック(3辺合計170cm以内かつ重量30kg以内)の規格を超えてしまった場合にトラックを貸し切る方式の引っ越しサービス以外に利用できる発送方法を紹介します!
単身用の冷蔵庫・洗濯機の引っ越しについては、以下のページで解説しています。
ヤマト便:依頼主が梱包することで安価に発送可能!
クロネコヤマトが提供するサービスで、宅急便規格を超える商品や、30万円を超える高価な荷物の発送に利用可能です。
送料は「重量(kg)」または「容積換算重量(kg)=縦(m)×横(m)×高さ(m)×280」と距離+保険料(任意)によって決まります。
依頼主側で梱包を行う必要があり、宅急便の延長で利用できるため、大きなサイズでも比較的安価な価格設定になっています。
参考となる基本情報をまとめます。
項目 | 詳細・備考 |
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重量制限 | 30kg/1梱包 ※作業員1人で運搬可能な荷物 |
サイズ制限 | 長辺が170cm以内 ※作業員1人で運搬可能な荷物 複数の荷物はひとまとめにして算出(重量も) |
運送保険 | 任意加入、1万円あたり10円、最低保険料50円 |
送料 | 東京⇒東京/大阪市、重量区分60kg・120kgの場合 ・60kg 東京:2604円 大阪市:3360円 ・100kg 東京:3252円 大阪市:4764円 ※いずれも保険料抜き、集荷発送の場合 (2019年1月時点の送料) |
その他 | お届け日・時間指定不可、梱包必須 |
時間指定はできませんが、それ以外に関しては宅急便と同じように利用可能です。
宅急便より大きいけど、なるべく送料を抑えたい場合や、160サイズの複数の段ボールで衣類等を送り、家具などは引っ越し先で買いそろえるコンパクトな引っ越しにも利用できます。
複数の箱を同じあて先に送る場合は送料が半額以下になる場合もあります。
より詳しく知りたい方は以下のページも参考にしてください。
佐川急便・飛脚ラージサイズ宅配便:長尺物の発送にも便利
佐川急便の場合、飛脚宅配便としてゆうパックと同じ3辺160cm以内、重量30kg以下が通常の発送条件となっています。
この規格をオーバーする場合は、飛脚ラージサイズ宅配便として飛脚宅配便の規格を延長する形で発送可能です。
こちらも事前の梱包は必要になり、送料は3辺合計の長さによるサイズ区分と地域に加え、重量加算等の追加料金によって決定します。
参考となる基本情報をまとめます。
項目 | 詳細・備考 |
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重量制限 | 50kgまで(30kg超え10kg毎に270円が加算) |
サイズ制限等 | 1.3辺合計が260cm以内 ※作業員1人で運搬可能な荷物 2.長尺物:3辺合計600cm以内、短辺2辺合計90cm以内 (長尺物の場合、3辺合計が260cmを超えても260サイズ) 3.不定形品(自転車・足付ソファ・イス等)、易損品は代金2割増 |
運送保険 | 30万円まで(※別途任意の運送保険に加入可) |
送料 | 東京⇒東京/大阪、サイズ区分200・260の場合 ・200 東京:3186円 大阪市:3294円 ・260 東京:5886円 大阪市:5994円 ※いずれも集荷発送の場合 |
その他 | 時間指定可能、不定形品や大型商品の発送可否は要確認 |
ヤマト便と大きく異なるのは、寸法によるサイズによって大まかな料金が決まるため、より宅急・宅配便・ゆうパックに近い料金体系になっている点です。
加えて時間指定も対応しており、場合によっては任意で運送保険をかけて発送できるサービスになっています。
東京と大阪でも料金の差は100円ほどのため、遠距離の場合は飛脚ラージサイズ便により有利な状況も考えられます。
サイズが規格内であれば自転車の発送にも利用でき、ヤマト便と並んで送料を抑えるために選択されている発送方法のうちの1つです。
そしてもう一つ注目なのが、長尺物の場合は3辺合計600cm以内(かつ短辺2辺合計90cm以内)まで対応可能なことです。
例えば120インチのプロジェクタ用スクリーンがおおよそ長辺260cmとなるのですが、こういった荷物でも梱包がしっかりしていれば引き受けてもらえる可能性があります。
かつて2mほどの100インチスクリーンを処分する際、ヤマト便を利用することを前提で考えていたらサイズオーバーでNGだったので、ラージサイズ便を利用して発送した経験があります。
ただし集荷するトラック次第にはなるので、確実に運んでもらいたい場合には、事前に見積もりなり確認が必要となります。
西濃運輸:カンガルー特急便、カンガルー自転車輸送便
カンガルー特急便はどちらかというと事業者向けのサービスで、3辺合計130cm・重量20kgを超える場合は「カンガルー特急便」として大型の商品の発送サービスを提供しています。
容積重量で1.5tまで、「大型」と定義されている種別を超える、重量90kg超、3辺合計450cm超の荷物もチャーター扱いで対応が可能なようですが、養生の有無程度の違いで引っ越し(養生あり)と差がなくなってしまいます。
<種別が「大型」となる条件>
・実重量45kg以上90kg以下/個
・3辺合計280cm以上450cm以下/個
イプシロン配送サービスの契約料金を参考にすると、ヤマト便と同じく容積重量or実重量を料金が決まるようです。
発送契約を行ってない場合、見積もりが必要になるため、ヤマトや佐川に比べて利用しにくい印象があります。
一方で自転車輸送便はサイズが決まっていることもあり料金体系が明確で利用しやすくなっています。
項目 | カンガルー自転車輸送便/イベント便 |
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重量制限 | 30kg以内 |
サイズ制限等 | 3辺合計280cm未満 ※前輪または両輪を外し、市販されている輪行箱/バッグを利用して十分に梱包されたもの |
運送保険 | 50万円 |
送料 | 東京⇒東京/大阪の場合 東京:3390円 大阪:4530円 ※集荷発送の場合は上記より300円引き |
その他 | お届け日設定可能、時間指定不可、クレジットカード払い可 |
比較としてヤマト便、飛脚ラージサイズ便で120cm×40cm×80cm(240サイズ相当)の自転車を送った場合で計算します。
<ヤマト便>
・対象サイズ:120kg(容積換算重量=1.2×0.4×0.8×280≒107kg相当)
・料金 東京:2624円 、大阪市:4493円
(別途運送保険に加入する場合、別途費用が必要)
<飛脚ラージサイズ便>
・対象サイズ:240
・料金 東京:4806円、大阪:4914円
それぞれ全く同じサービスではないので単純な比較はできませんが、条件によっては上記2社のサービスよりも安く送れる場合があるようです。
らくらく家財宅急便:ヤマトホームコンビニエンス
ヤマトホームコンビニエンス(株式会社)はヤマト運輸とおなじくヤマトホールディングス傘下のグループ企業で、引っ越しや物販、家財配達・セッティング等に特化したサービスを提供しています。
引っ越し同様に、発送する荷物を作業員が梱包し、搬入・設置までを行うサービスとなります。
大型の荷物で運搬・梱包用の箱が準備できない場合にも利用しやすく、大型家具・家電1点からでも利用できるのが特徴です。
基本料金は3辺の合計サイズと地域によって決まり、荷物に応じて別途オプションや重量物に対する作業料という形で費用が発生します。
項目 | 詳細・備考 |
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重量制限 | 150kg以下(100kg超えの場合、別途作業費が必要) |
サイズ制限等 | 以下の3条件を満たす場合のみ取り扱い可能 1.3辺合計450cm以下 2.最長辺が250cm以下 3.天地が定められたものは高さが200cm以下 |
運送保険 | 50万円まで(※任意の運送保険(1万円分/20円)に加入可) |
送料 | 東京⇒東京/大阪、Bランク・Cランクの場合 ・Bランク(3辺200cmまで) 東京:4320円 大阪:5292円 ・Cランク(3辺250cmまで) 東京:7398円 大阪:8694円 |
その他 | 日にち・時間帯指定可能、現金・元払いのみ |
他の3つの発送方法と比較して、梱包・開梱・設置してもらえる分、料金は割高に設定されています。
大型の商品は元箱がなく一から梱包しようとすると結構時間がかかってしまう場合があるので、時間的な面を考慮すれば金額に見合う価値のあるサービスとなっています。
料金体系は明確になっていますが、サイズ区分で大きく料金が変わってくるので、特に大型の荷物に関しては取り扱い可否も含め、一度担当者に事前見積もりをお願いすると良いでしょう。
引っ越し用単身パック:ヤマトホームコンビニエンス等
大きな荷物が複数のある場合には引っ越し用単身パックを利用するという手段もあります。
提供している会社は複数ありますが、ロールボックスパレット(BOX)を利用し、BOX単位での混載輸送を行うことで、トラック・ドライバー・作業員を占有してサービスを行う場合の引っ越しと比較して、お得な値段で輸送可能になっているサービスです。
今回は料金比較の関係もあり、ヤマトホームコンビニエンスが提供している単身パックを例に紹介します。
(サイズ、料金の違いはありますが各社同様のサービスを提供しています)
項目 | 詳細・備考(ヤマトホームコンビニエンスの場合) |
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重量制限 | ・推定総重量500kg前後/ボックス ・推定単品重量50~100kg (らくらく家財便、JITBOXチャーター便より推定) |
サイズ制限等 | 下記のボックスサイズ(内寸)に収まること ・フルサイズ:1.04m×1.04m×1.70m=1.83m3 ・miniタイプ:1.04m×1.04m×1.30m=1.40m3 (荷物1個当たりがボックスサイズに近い場合は事前に問い合わせで発送可否を確認しておくことをお勧めします) |
運送保険 | 任意の運送保険(1万円分/20円)に加入可) |
送料 | 東京⇒東京/大阪、フルサイズ・miniサイズの場合 ・フルサイズ 東京:17280円 大阪:25920円 ・miniサイズ 東京:14040円 大阪:22680円 (※web割引、平日割引適用で4320円割引時の価格) |
その他 | 日にち・時間帯指定可能 |
大きさはボックスサイズに制限されますが、複数個の荷物や小さい荷物も一緒に運びたい場合には単身パックにも価格的なメリットがある場合もあります。
1点の荷物に場合、基本的にはらくらく家財便のほうが安価になる傾向にあるので、荷物の数や形状によって使い分けると良いでしょう。
荷物の数が多い場合には引っ越しとして運んでもらう方法もあります。
引っ越し会社に依頼する際の料金を安くする方法は以下のページを参考にしてください。
まとめ
大型の荷物の発送でも、梱包を自分でするかしないかで価格が大きく異なってきます。
梱包してもらえるサービスは、料金が高い分、楽に時間をかけずに発送できます。
他にも引っ越し、便利屋、チャーター便などトラックなどの車両を貸し切って輸送するサービスやレンタカーを利用する手段も選択可能です。
予算や時間的な面も踏まえて適切な発送方法を選択しましょう。