2018年前後でのゆうパック・ヤマト運輸宅急便(メルカリ便含む)、定形外郵便の値上げに伴い、安価に調達することと合わせて、レターパックプラスを利用する価格的なメリットが高まっています。

レターパック封筒を箱型に加工することで、厚みのある荷物の発送にも利用できるのが特徴の1つで、今回は箱の作り方について、実践した方法を紹介します。

広く紹介されている定規・折り目を利用する方法

一部の郵便局でも非公式に紹介されていた方法で、日本郵便自体は非推奨という立場ですが、きれいな箱型に成型できるのが特徴です。

主な作り方の手順は以下の通りです。(折り目が5cmの場合)

 

①定規・鉛筆等を利用し、各辺外側より5cmの位置で折り目をつける

写真のようなラインで折り目をつけます。
(※撮影用のため、実際は定規の角や爪で折り目のみをつけるのが適切で、実線は書かないでください)

もう片方の面も同様に折り目をつけるか、片面の折り目に従って折ることで、両面に折り目をつけます。

②折り目の交点より、封筒の四隅へ写真の線のような折り目をつける

両方の面に合計8か所の折り目をつけます。

③正面右側より折り目に沿って箱型へ成型

隅の部分(主に正面右側の2か所)は斜めにつけた折り目に沿って折り返すことで成型しやすくなります。

④蓋をすることで、点線が完全に隠れることを確認して成型終了

試しに発送予定の商品が入るかを確認してみてください。

未使用のレターパックを使用して失敗すると、交換費用が無駄になってしまうので、使用済みのレターパックを利用して練習したり、成型後のものを、発送可否の確認用に保管しておくのもお勧めです。

【応用】厚みを変更した際の外側寸法と体積

この方法の優れている点の1つは、折り目の位置を変更するだけで、箱のサイズを自由に調整可能な点です。

レターパックプラスを箱型に成型するメリットがあるのは、ポスト投函できない4cm以上の厚みがある場合になるので、他の方法の説明の都合もあり、この方法で厚み5cm、7cm、10cm、12cmの箱型に加工した場合の正面(底面)寸法、体積を表にまとめます。

箱厚み 折り目 正面寸法 体積
5cm 2.5cm 29cm × 19.8cm 2871cm3
7cm 3.5cm 27cm × 17.8cm 3364cm3
10cm 5cm 24cm × 14.8cm 3552cm3
12cm 6cm 22cm × 12.8cm 3379cm3

※封筒厚みを無視して計算しています。レターパック封筒サイズ:34cm × 24.8cm

10cmで箱型にする方法が紹介されている理由は、体積の最大化が関係しており、箱型として利用する場合、厚み9~10cmでレターパック内部の体積が最大となります。

参考:手元にある段ボール箱体積(外寸で計算)

・60サイズ用

25 × 20 × 14cm = 7000cm3

・50サイズ用

22 × 15.4 × 11.3cm = 3828cm3

・宅急便コンパクト専用ボックス(50サイズ)

25 × 20 × 5cm = 2500cm3

手元にある箱と比較すると、レターパックプラスを箱型へ加工した場合、およそ50サイズの商品の発送に活用可能ということが分かります。

厚み10cmの箱型のレターパック封筒に合わせた梱包ができれば、1梱包で最も効率よく発送できるので、厚みが10cmに成型する意味をこの機会に把握してください。

ちなみに成型次第では、発送に適しているかは別としてビールの350ml・6缶パック等が入るようになります。

箱型へ成型する際の注意点について

箱型へ成型する際の注意点を、実際に1年間で100件ほどレターパックプラスを利用した立場から紹介します。

ボールペンでの線引きはNGな場合有

自身は、折り曲げるから、封筒に線を書いても問題なしと思い、写真のように油性ボールペンで封筒に直接線を引いてから箱型に加工しました。

問題があるのは、額面部分にまでボールペンの線を引いてしまったことで、汚染扱いになる可能性が高いということです。

残念ながら汚染扱いと判断された場合、引き受けおよび交換ができないので、510円相当の高級厚紙封筒・紙屑となってしまわないように、少なくとも額面部分への線引き、できれば全面の線引きは避けるようにしてください。

額面部分の折れ曲がりでのき損や配達証のはがれ

箱型にする際に注意・回避したいのは、額面部分がき損してしまったり、配達証がはがれてしまったりと、折り曲げ作業に伴いレターパックとして引き受けができない状況です。

積極的に封筒を折り曲げて利用することが想定されていないので、無理な成型を行わないように注意が必要となります。

また、郵便番号欄部分が側面に隠れてしまうので、正面のToの部分に郵便番号を記載するなど、箱型にする際には配慮が必要な場合もあります。

ラベルシールを利用したい場合、以下のページで紹介している方法でも作成可能です。

一時期レターパック発送を頻繁に使う機会があったのですが、クリックポストやゆうパック(後納契約・スマホ割・おてがる版・メルカリ便)では宛名を印字できるのですが、主に使う発送方法ではレ

封筒の破れと補強による引き受け拒否

折り曲げや、レターパックのサイズギリギリの商品を封筒に詰めようとする際、雑に扱うと封筒が破れてしまう可能性があります。

破れてしまうことには仕方のない部分もあるとは思いますが、穴を補強するためにテープで外側から補強すると、加工した扱いとなり引き受けを拒否されることがあります。

蓋部分を閉じるために破れが生じることは少なくありませんが、こちらは封を補強するためにテープを利用可能なので、テープでの補強が使える部分、使えない部分が存在するのでご注意ください。

点線が隠れるように蓋ができないと発送不可

箱型に加工しても、ギリギリになることもよくあります。

ルール上は点線部分が隠れれば発送可能なので、テープなども活用しながら、上手に封をすることが重要です。

中身のサイズがギリギリの場合、蓋部分の中央を優先的にテープで止めてしまい、両端は多少破れるの覚悟で封を行うのがコツです(破れた場合はテープで補強します)。

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既製の段ボール箱を利用して成型する方法

折り目を利用する方法の最大の弱点は、折り目をつけて成型するのに時間がかかることです。

不慣れな状態でも5分ほどかかりましたので、慣れても3~4分は箱型へ変形させるのに時間を取られてしまいます。

ゆうパックや宅急便の梱包であれば、この段階で梱包が終わっている場合も多く、折り目をつける方法をそのまま採用するのはあまりお勧めできません。

なるべく時短で箱型へ成型できる方法を考えた際、現実的なのが、レターパック内に収まる内箱(段ボール箱)を利用する事でした。

でも購入すると余計なコストになってしまうので、既製品・50サイズの段ボールがないかと探していたところ、ぴったり利用できたのが宅急便コンパクトの専用ボックスでした。

ヤフオク!やフリマアプリでお買い物をすると、宅急便コンパクト(@サイト連動発送サービス)で商品が届くことがありますが、きれいな状態だとネット通販での段ボールと同じく再利用したくなり

ヤフオク!やメルカリで安価な商品を購入すると、宅急便コンパクトで発送されてくることも少なくありません。

一方で、専用箱は次回の発送には再利用できませんし、かといってゆうパックや宅急便用の箱に利用するには、わざわざ送料が高い方法で送っているとクレームになる可能性があるので、余ってしまったり廃棄になる場合も多いのではないでしょうか?

先ほど、レターパックは箱型に成型するとおよそ50サイズくらいの大きさになると説明しましたが、宅急便コンパクトの専用ボックスは、レターパック内にギリギリで収納できるサイズです。

なので、普段の宅急便コンパクト向けの梱包を行ったものを準備しておき、成型・加工前のレターパック内に直接箱を入れた方が梱包完了までの時間が大幅に短くなります。

成型・梱包方法は以下の通りです。

①面積の小さい方の側面を封筒に入れる

②底となる部分(蓋と反対側)に箱を押し当てて成型し、押し当てた状態で上下させて蓋側部分以外を箱型へ成型

③一度箱を取り出し、面積の大きい側面より箱を封筒に入れる

④点線が隠れるように、蓋の中央部をテープで止める

⑤両端に向かって、点線が隠れるように封をする

仕上がりは多少犠牲になりますが、折り目をつける作業が大幅に短縮できるので、忙しい方・時間を優先したい方向けの方法になります。

成型用の段ボール箱を自作する方法

基本的には宅急便コンパクトの箱の場合と同じなのですが、発送コストを重視する場合、レターパックサイズギリギリで発送したい場合、市販されているレターパック用の内箱を利用することがメリットにならない場合もあります。

また安価な箱の場合、レターパック用には使えても、サイズが合わずレターパックの体積上限を有効に活用できない場合があります。

そのような場合、成型を行った後に、緩衝材で保護した商品を封筒に入れることになるので、できる限り早く箱を成型することがポイントとなります。

自身の場合の解決策は、成型用の箱を事前に準備しておくことで、手元にある段ボールから厚み7cm、10cm用の2種類を作成しました。

7cmの方は、都合の良い箱が見つからなかったので、厚み7cmの通販で利用される段ボールをベースに、段ボール片を貼り合わせてサイズを合わせています。

10cmの方は、栄養ドリンクの箱をベースに、段ボール片でサイズを調整して作成しています。

栄養ドリンクの箱は各メーカーで多少の差はありますが、厚み9~10cmの成型用の箱を作るのに適しているので、ベースとしての利用にお勧めですし、内側を空洞のままにしておけば、詰め込めるものがレターパック発送可能なので、発送可否を判断する際にも活用できます。

完成品の5,7,10cmの箱は以下のような感じになりました。

ハンドバッグ型への加工で十分な場合も

箱型への方法として紹介しましたが、商品によっては厚みが確保できれば、完全な箱型である必要がない場合もあります。

iPhoneなどの長方形の厚みのある箱を1個送る場合をイメージしてもらえばと思いますが、箱型へ成型したのちに箱を入れるとスペースががら空きになってしまいます。

当然隙間を埋めるためには緩衝材が必要となってくるので、特に最初の方法で手間暇かけて、緩衝材まで隙間なく詰めていると、想定以上の時間がかかってきます。

このような場合にお勧めなのが、片側(箱型の側面部分・正面の右側部分)のみ、箱型と同じように成型し(あるいは商品の側面を押し当てて簡易的に成型し)、蓋側は書類の場合などと同じくできる限り平らな状態で封をする方法です。

形こそ歪んだ状態にはなりますが、余計な隙間が生じないため、商品自体に梱包材を巻くだけで済み、梱包に要する時間を短くすることができます。

商品にもよりますが、スペースが空く場合には片側のみ形を加工する等、見た目を重視しない方法でも十分な場合もありますので、商品によって使い分けてもよいでしょう。

また中途半端な強度にはなってしまいますが、宅急便コンパクトの箱を加工して、厚さ8.5cm前後の箱にすれば、容量上限サイズ付近にも、市販の箱を利用して成型することも可能です。(作り方は別途追記します。)

まとめ

箱型に成型する一般的な方法、既製箱や自作の内箱を利用して、レターパックを箱型にする方法を紹介しました。

見栄えを優先するか、早く梱包できるかで、適した方法を採用してみてください。