引っ越しのサービスにも色々ありますが、重要な項目の1つが引っ越しの時間帯(いつ開始でいつ終わるかということ)です。

業者によっても取り扱い・名称が異なりますが、一般的には午前便・午後便・フリー便の3つの区分が存在します。

引っ越し予定を考える際、午前便・午後便・フリー便の違いと時間指定について把握した上で業者へ依頼するとスムーズです。

午前便|朝から開始の時間指定可能なプラン

ここでは午前便と言いますが、現場ではあまり使われない説明用の言葉の場合も多いです。

午前便は会社員の方が土日を利用して引っ越しをする場合や、ファミリー層など荷物が多い方向けにおすすめのプランです。

近場で当日中に引っ越し作業を完了させる場合、荷物を引っ越しが終わった後に荷解きすることができるため、時間を有効に利用することができることから人気があります。

また朝一番に営業拠点からトラックで向かうので、到着・作業開始時間が比較的正確で、開始時間の融通もつきやすくなります。

引っ越し業者側も朝一の到着時間に遅れないように、事故渋滞情報をチェックしたり、現場に到着しやすいルートを選択していたりと気を配った対応をしています。(サービスの良い引っ越し業者の場合)

時間指定で開始時間を調整することもでき、実際にバイトさせてもらった職場では、日によっては朝礼を抜けて出発するチームもありました。

値段は人気がある分、高めとなりますが、時間を有効に使いたい場合や夜遅くの作業を避けたい場合にはメリットのあるプランにす。

午後便|午前便等の作業が終了次第開始のプラン

午前便に対して、時間帯の指定ができず依頼者側の時間の融通が利きにくいものの、その分価格が安くなるお得なプランです。

当日に1台のトラック(チーム)で2~3件の引っ越しを担当する場合の2件目、3件目の現場として作業になります。

9時前後スタートで1現場が2~3時間ほどかかると、必然的に2件目以降の現場作業は午後にかかってきます。

見積もりの段階では要望を踏まえたうえで開始時刻が提示されますが、前の現場での引っ越し作業が終わり次第「午後便」の作業現場へ向かうため、時期によっては「13時~15時」といったように2時間前後の幅を持った見積書になる場合があります。

前の現場での引っ越し作業が長引いたり、「午後便」の作業現場へ向かう道路が渋滞していれば、段々と遅れていき、予定通りに進行しないケースも発生します。

繁忙期にはスケジュールに余裕がなく引っ越しの作業予定が組まれている場合があるので、予定より大幅に遅れ、最終的に夜遅くまで作業することも少なくありません。

業者によっては遅れることが普通という時期があるので、繁忙期の午後便での引っ越しはそれなりの覚悟が必要です。マンションなど集合住宅の場合は近所に迷惑になってしまう場合もあるので、いくら安くなったとしても避けたい方も多いのではないでしょうか。

大手業者などで人員の融通ができる体制であれば、ほかの早く終わったチームを応援に呼び寄せ作業員を倍増させて対応することもあり、遅れてしまってもできる限りの対応をしているところもあります。

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フリー便|引っ越し屋に合わせるお得なプラン

午後便とほとんど差がない場合もありますが、引っ越し業者の都合の良い時間で引っ越しの作業を組み込むことができるので、その分価格に反映してもらえるプランです。

時間帯は午前になることもありますが、基本的には午後の時間帯での対応となります。

優先度合いが低いので、事前に大まかな予定を伝えておいて当日直前に連絡がある場合や、ほかのお客様の引っ越し作業予定が確定次第、時間帯の連絡が入る場合もあるようです。

料金的には午前便、午後便と比較して安くなりますが、繁忙期には夜遅くなってしまう場合もあるので、ただ単に安いプランではないことも覚えておきましょう。

同じような形式で複数の同じ方面のお客様の荷物を1つのトラックでまとめて運ぶ混載便や、遠距離の引っ越しで荷下ろししたトラックの帰りに荷物を積み込み、トラックの所属方面へ輸送する戻り便(帰り便)というプランもあります。

こちらも引っ越し業者へ合わせることで料金を安くできるプランのため、併せて覚えておくと良いでしょう。

引っ越し料金を安くしたい場合は?

ここまでの話の範囲では、「午後便」「フリー便」を選択することが1つのポイントです。

その他にも繁忙期(3~4月、8~9月)や週末・休日を避けることや、日取り(仏滅を避ける)といったことも踏まえることで、より安価な引っ越し料金での契約につながる場合があります。

引っ越し費用を抑え、上手に引っ越すためのポイントは以下のページで解説しています。

荷物の量や依頼する時期・方法・引っ越し会社によっても大きな差があるのが引っ越し費用です。 各社のサービスも様々なので、「単純な比較は難しく、相場があってないようなもの」というイメ

単純に同じ条件で依頼する場合の価格差を知りたい場合は、引っ越し業者の一括見積りサービスを利用するという手もあります。



同じ日程でも業者によって都合の良い日であれば安価な料金で契約できる場合もあるので、こういったお得な日程を狙っているもののどの業者を選べばいいか分からないという場合には、一括見積りサービスの利用がおすすめです。

引っ越しの午前便・午後便・フリー便の違い

最後に、午前便・午後便・フリー便を簡単にまとめます。

<時間指定可・料金高め>
午前便

<時間指定原則不可・料金安め>
午後便・フリー便

会社によっても扱いは違いますが、午後便・フリー便は遅くなったり業者に都合を合わせる分、価格が安くなるサービスであることを踏まえて、見積もりを依頼しましょう。

特に繁忙期は時間がずれ込みやすいので、時間通りの引っ越しを行いたい場合は、午前便を選択するほうが適切です。