これから3~4月にかけて引っ越しの繁忙期がやってきます。
記事作成の2019年2月段階では、ヤマトホームコンビニエンスの単身パックの受注が停止になったままで、他社で同様の単身パックを頼もうにも空きが無かったり、シーズン加算が生じているため、どうしても予算を大幅に超えてしまったり、予定の日程で引っ越しができない引っ越し難民が発生してやすい状況になっています。
今回は、引っ越しの荷物が段ボールのみといった荷物が少ない方向けに、宅配便を活用して費用を抑える方法を紹介します。
ヤマト便・ゆうパックの特徴と費用
今回主に紹介するヤマト便・ゆうパックのサービスについて主要な部分を紹介します。
ヤマト便(ヤマト運輸)
今回紹介するのは、「ヤマト便」で、引っ越しの際にお勧めな単身引っ越しサービスではありません。また通常の宅急便のサービスとも異なります。
特徴を表にまとめます。
項目 | 詳細・備考 |
---|---|
重量制限 | 30kg/1梱包 ※作業員1人で運搬可能な荷物 |
サイズ制限 | 長辺が170cm以内、3辺合計200cm以内 複数の荷物はひとまとめにして料金算出 |
運送保険 | 任意加入、1万円あたり10円、最低保険料50円 |
その他 | お届け日・時間指定不可、梱包必須 |
そして料金算出の方法が独特で、持ち込んだ荷物全体の「総重量」にて料金が決定します。
総重量の算出について
以下のいずれかのうち、重い方を総重量として採用
1.荷物の実重量
2.荷物の容積換算重量
容積換算重量(kg)=3辺の体積(m3)× 280
例えば、50cm×40cm×30cmで重さが15kgまでの荷物が8個ある場合、
(3辺の体積=1m ×0.8m × 0.6m =0.48 m3)
容積換算重量の方が大きく、総重量が140kgで送料が計算され、総額が5757円となります。
2個追加する場合、総重量が180kgで6751円です。
ここまでと、宅急便の定価送料の合計額をまとめると以下の通りです。
8個の場合 | 10個の場合 | |
---|---|---|
ヤマト便サイズ | 140 kg まで | 180 kg まで |
送料 (任意保険別途) |
5757円 | 6751円 |
宅急便サイズ | 120×8個 | 120×10個 |
送料 | 単価:1685円(定価) 合計:13480円 |
単価:1685円(定価) 定価:16850円 |
宅急便サイズ (2箱連結時) |
160×4個 | 160×5個 |
送料 | 単価:2138円(定価) 合計:8554円 |
単価:2138円(定価) 合計:10690円 |
宅急便の場合、クロネコメンバーズ割が利くので、もう少し価格差は小さくなりますが、箱を連結するとサイズオーバー(重量規格超過)になる場合も含めてヤマト便の方が全体的に安くなります。
また送料体系が同一地方宛はあまり差がなく、遠方宛ほど高く送料が設定されているので、例えば栃木県宇都宮⇒神奈川県小田原に120サイズの段ボールを10箱送る場合、ヤマト便であれば180kgサイズで3900円のところ、宅急便では160サイズにまとめて発送できても、定価で1万円を超える送料となるので、使い方次第で宅急便を利用する場合と比較して2割3割~半額程度で荷物を送ることが可能です。
宅急便と比較すると、時間指定もできず保険代も含まれていない分、まとめて安価に発送できるサービスととらえることもできます。
実際は単身パックや引っ越しサービスを踏まえた比較検討になると思いますので、時間に融通が利く場合は一括見積もりサービスを利用する方法もお勧めです。
※2019年の引っ越しシーズンには以下のようなお知らせがHPに掲載されており、3日前までの事前予約が必須となるため、発送準備と合わせて、ヤマト運輸のサービスセンターや担当者へご連絡を行うことを忘れないようにしてください。
ゆうパック・ゆうパックスマホ割
ヤマト便に対してのゆうパックは、宅急便と同じような位置づけのように考えることができます。ヤマト便(+宅急便)と比較して優位性があるのは以下の点です。
・170サイズの荷物が発送可能
(120サイズの箱は最大で3連結可能な場合有)
・1梱包30kgまで対応可能
・遠方宛の送料加算が比較的緩やか
・時間指定が可能
費用の直接の比較は難しいですが、特に遠方宛の場合かつ170サイズなど大きなサイズにまとめて発送ができる場合、ゆうパックの方がよりヤマト便の価格に近い送料で発送可能な場合があります。
加えて、ゆうパックスマホ割を利用している場合、継続割引まで含めて考えると価格差をより小さくすることができるので、時間指定などで通常の引っ越しと同じように使いたい場合も含めると、ゆうパック規格に合わせて利用するという選択肢もあります。
必要となる段ボールの準備・お勧めサイズ
特に大きな段ボールは、近所のスーパー等でももらってくることが難しい場合もあるので、梱包用の段ボール、テープ類は事前に準備しておくとよいです。
段ボールの大きさはどれくらいがよいのかと思うことがあると思いますが、特にヤマト便の場合は、1サイズくらいの違いにしかならないので市販で手に入るもので基本的には十分です。
サービス大手のサカイ引越センターの段ボールは大きい方で34×52×35の120サイズちょうど程度のものを使用しており、このあたりの大きさのものがお勧めです。
Amazonでも引っ越しシーズン向けの段ボールの人気ランキングを調べたところ、120、140サイズ用のものが上位に来ていました。
自身がお勧めなのは、46.5cm × 32.5cm×29.5cmの段ボールで、1個で120サイズ、2個連結で140サイズ、3個連結で170サイズと、ゆうパックでの荷物を送る際にサイズの調整がしやすく、普段荷物を発送する際にも重宝しています。(自身はOPPテープを何重か巻き付けて、1つに連結しています)
特にゆうパックで荷物を発送する場合、規格に合った段ボールを準備しておくと、あとあと便利なので早い段階から準備を始めてみてください。
最近は箱代も値上がりしていますが、楽天市場のセールなどをうまく活用して、お得に入手してみてください。
大型の荷物は処分することも選択肢
どうしても宅急便サイズでは運びきれない大型のものをどうやって運ぶか、はたまた処分するかは悩ましいところ。
近距離の引っ越しでレンタカーを利用できたり、車ごと運転して荷物も運搬する引っ越しであればよいのですが、送料を支払ってとなると特に安価な商品は処分する方がお得なケースが出てきます。
いろいろな候補から検討できるよう、大型の荷物を運搬する、はたまた処分するなど様々な方法を紹介します。
・単身用の冷蔵庫、洗濯機は軽ワゴンでも運搬可能
自身は、古物市場からの運搬時や処分業者への持ち込み時、家族の引っ越しの手伝いの際に、軽ワゴンで冷蔵庫や洗濯機を何度か運んでいます。
・大型の荷物は専用の配送サービスやPICK GOなども活用
大型の荷物は、1点からでも発送してもらうことが可能なので、引っ越しの荷物の大半を宅配便で送るのとは別にどうしても送りたいものがある場合には、以下の方法を参考にしてください。
引っ越しの荷物も空きスペースで運びたい場合にはPICK GOといったサービスの利用も考えてみてもよいと思います。
特に人口が多い地域の場合、引越しで転出したのと同じくらいの転入者が存在するので、使える家具類、生活家電の需要はあります。
予算の都合で引っ越し先には持ち込めなくても、わずかながらお金になったり、時間をかければ近所の方に引き取ってもらえる場合もあります。
時間がある場合にはジモティーがお勧めで、早い段階から投稿しておき買い手を見つけることができれば、引っ越し費用の削減にもつながります。
まとめ
段ボールを中心とした荷物での引っ越しをする方向けに、ヤマト便など宅配サービスを活用する方法を紹介しました。
事前に利用サービスに合わせた準備を行っておけば、効率よく費用を抑えての引っ越しが可能です。
宅配サービスにはシーズン加算がない反面、発送できる荷物が限られてしまいますが、送料が安くなったり小回りが利きやすいメリットも踏まえて、ほかの方法との併用での活用も検討してみてください。