ゆうパックスマホ割のサービスが開始され、専用のスマホアプリより事前手続きの上で発送を行うと、クロネコメンバーズのように通常の持ち込み割引以上に安い料金で発送できるようになりました。
早速使ってみた印象も含めたメリット、ほかの発送方法との送料を比較した際の優位性について紹介します。
ゆうパックスマホ割の使い方・料金制度
ゆうパックスマホ割の使い方
梱包までは、通常のゆうパックと同じなので省略します。
アプリをダウンロードしたのち、ゆうびんIDを利用してログインすると、スマホ割の画面に切り替わります。
相手の自宅宛てに送る場合、宛名ラベル作成より進んで、必要事項を入力していきます。
そして品名と取り扱い上の注意表示に加え、予定サイズ、発送予定場所(違ってもOK)入力し先へ進みます。
最終的に想定される送料が表示されるので、確認後にクレジットカード決済にて手続きすれば、発送前の伝票作成手続きは完了です。
大きな基幹となる郵便局を中心に設置されている「ゆうプリタッチ」の端末で、「ゆうプリタッチ」の端末がない小さな郵便局(簡易郵便局・コンビニは不可)では窓口でアプリに表示させた2次元バーコードを提示すると、宛名ラベルが発行・準備されます。
自身は郵便局の窓口で発行してもらったため、昔のはこBOONのように、発送用伝票をシール付きの伝票用ビニール袋に入れて、自分自身で貼り付けて手続きが完了しました。
最終的に伝票の控えと、確定したサイズでの料金が印字されたレシートがもらえました。
(確定したサイズはスマホアプリ側からも確認できます)
作成履歴を確認すると、確定した料金と割引も含めた内訳が確認できるようになっており、後々相手に請求したり費用を折半する場合や、浮いた送料を返金する場合にも確認しやすくて便利です。
また依頼者の情報はもちろんですが、お届け先の情報を登録しておくことで、2回目以降は便利に手続きができます。
ゆうパックスマホ割の料金制度
ゆうパックスマホ割の料金は以下の3つの割引制度+α(クレジットカード払いでの還元)で決定します。
・基本運賃より180円割引
・郵便局受取割引(基本運賃よりさらに100円引き)
・継続利用割引(基本運賃より上記の2つの割引適用後さらに10%引き)
このうち基本運賃より180円割引は自動的に適用されますが、通常の持ち込み割引の120円より割引額が高くなっています。
一方で同一あて先割引および複数口割引は活用できないのですが、通常のゆうパックでは持ち込み割引+同一あて先割引または複数口割引での180円引きが割引の上限となるので、初めから同一あて先割引または複数口割引と同じ値引きがされていると考えることもできます。
郵便局受取割引は、通常の郵便局留めではなく、かんたんSNSでお届け機能を活用し、受取人様側が受け取り場所を指定して受け取ることができます。
この場合、依頼主の情報は相手に開示されるものの、受け取り側は住所が開示されないため、あまり交流がない相手でも荷物を送りやすくなります。
郵便局での受け取りを相手が指定する場合のみ基本運賃がさらに100円引きにはなりますが、必ず事前に指定した郵便局、コンビニ、はこぽすのどれかへ受け取りにいかなければいけないという条件が加わります。
相手からの連絡を待たなければいけないので、オークションでの発送時には厄介になりそうですが、時間に余裕がある場合は、こちらの方が送料としてはメリットがあるので知り合い間で局留めで発送の場合でも活用したいところです。
継続利用割引は、クロネコヤマトのメンバーズ割に近い部分もありますが、前月までの1年間で10個以上の発送があった場合、180円または280円割引されたのちに10%の割引が受けられます。
これらを踏まえて、東京都より80サイズの荷物を発送する場合を考えます。
割引サービス | 送料 / 東京都発・80サイズの場合 | ||
---|---|---|---|
東京都宛 | 大阪府宛 | 北海道宛 | |
なし(定価) | 1010円 | 1180円 | 1500円 |
持ち込み割 | 890円 | 1060円 | 1380円 |
スマホ割 | 830円 | 1000円 | 1320円 |
スマホ割+10%引 | 747円 | 900円 | 1188円 |
スマホ割最大割引 | 657円 | 810円 | 1098円 |
後々他のサービスとも比較しますが、割引サービスの適用次第では、これまでより100円、200円以上安くなるケースも出てきますので、これまで郵便局で通常のゆうパックを活用する機会があった場合には、利用するメリットがあります。
加えてクレジットカードで決済するのでポイントや値引き分もさらにお得になるので、利用する際は以下の記事も参考に、還元率が良いものを選んでみてください。
また、後日dカードプリペイドでも決済ができたので、ポイントをチャージできるプリペイドカード類を組み合わせるなど、ポイントや残高消化を行うのもお勧めの支払い方法です。
ゆうパックスマホ割のメリット・デメリット
普段集荷のゆうパックで発送させていただいている立場より、紹介させていただきます。
<主なメリット>
・クレジットカード払いで後納契約のように後払い可
・宛名書きが不要で、事前の伝票入手が必要ない
・ヤフオク!、メルカリ、ラクマの発送サービスよりも安く発送できる場合あり
・アプリ上でも発送履歴、配達状況が確認可能
自身が一番メリットを感じるのが、クレジットカード払いに対応している点で、支払のために現金の準備や切手のストックが不要になるだけでなく、銀行口座へ代金が入金されてから送料分の支払いが行われるので、送料分の現金や切手での立て替えが不要になるという点です。
加えてクリックポストのように、発送先の履歴や、配達状況も確認可能なので、より便利にゆうパックが利用できるようになっています。
<主なデメリット>
・集荷非対応⇒窓口混雑時は手続きに時間がかかる
・支払いはクレジットカード払いのみ
・スマホアプリがないと利用不可
普段から持ち込みで発送を行っている場合にはメリットが大きいですが、残念ながら集荷には非対応で、伝票情報もスマホで作成しなければいけないので、コピペ操作が行いやすいPCよりかは作業効率が落ちてしまいます。
発送手続きにはスマホが必須ですが、伝票作成手続きがPC上でも行えるようになると、より利便性が高まるので、今後対応してほしい部分ではあります。
2018年3月のゆうパック送料改定に合わせて、ゆうパック後納契約の送料も大幅に上がったため、利用者によっては契約が終了となってしまったり、契約は継続でも持ち込み割引の方が安くなる場合もあるので、月間数十個単位の利用で後納契約を行っている場合でも、併用するとお得になります。
このような場合、発送方法によって送料の差額が生じやすくなるため(スマホ割の場合には伝票検索画面からも伝わってしまいます・・・)、送料に関しての差額は返金するのか、安く設定し高い発送方法の場合でも相手に請求しないのか、それとも記載サイズ内での最大の場合で請求しておいて差額が生じた場合には返金しないなど、事前に説明等に記載しておくとトラブルになりにくく取引自体がスムーズです。
ゆうパックスマホ割を30個くらい発送に利用した際の情報は以下のページでも紹介しています。
メルカリ便などのサイト連携サービスとの比較
最後にメルカリ便、ヤフオク!での発送時利用を前提に、連携サービスとの価格差について考えてみます。
メルカリの場合、送料を出品者負担として出品する場合のみサイト連携サービスが利用できるため、メルカリ便とゆうパックスマホ割の単純な価格差を考えればOKです。
東京発80サイズの場合、ゆうゆうメルカリ便は全国一律700円・匿名発送可なのに対し、ゆうパックスマホ割は局留め不可の関係もあって180円引き後10%引きが最大割引となるので、747円~となってしまい、100サイズ未満の荷物の発送にはあまり価格的なメリットはありません。
60サイズでも、同一地方宛が何とか同じか50円ほど安くなる程度で、積極的に利用するメリットはあまりありません。逆に、120サイズ以上の荷物はゆうゆうメルカリ便が対応してないので、この点ではゆうパックスマホ割を使えることがメリットになってきます。
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2019年3月追記
メルカリ便値上げのため、2019年4月からは主に60サイズの荷物・お近くの地域限定ですが、ゆうパックスマホ割(継続利用10%割引あり)を活用した方がお得な場合があります。
メルカリ便が値上げへ|ゆうパックスマホ割・クロネコメンバーズ割の送料との比較
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ラクマの場合も郵便局留め不可で、ラクマパック定額送料がメルカリよりも少し高めに設定されているので、関東⇒関東までの荷物では、若干安くなる場合もあるので併用するとお得になります。
一番厄介なのがヤフオクで、郵便局留めが可能であることに加え、送料を出品者負担か落札者負担かでも異なります。
サイズの荷物を発送する場合を考えます。
発送サービス | 送料 / 東京都発・80サイズの場合 | ||
---|---|---|---|
東京都宛 | 大阪府宛 | 北海道宛 | |
スマホ割+10%引 | 747円 | 900円 | 1188円 |
スマホ割最大割引 | 657円 | 810円 | 1098円 |
おてがる出品者負担 | 768円/778円(手数料8.64%/10%) | ||
おてがる落札者負担 | 740円 | 910円 | 1230円 |
※ゆうパックおてがる版は出品時の事前設定がある場合のみ利用可能な匿名での発送方法
ヤフオク!の場合、出品者の受取額をベースで考えると、近距離宛の場合にはおてがる版の出品者負担よりも、スマホ割+10%引やおてがる版落札者負担の方がメリットがあります。
また落札者負担の場合にはおてがる版もスマホ割+10%引もあまり差がない結果となるので、確実に持ち込みができる場合で事前設定が行えるかどうか、郵便局に持ち込めるかどうかで使えるサービスが異なってくるだけで、ほとんど同じように利用できますし、最大割引時は100~200円ほど安くなる場合があります。
以上より、サイト連動の発送サービスと比較して利用メリットがあるのは以下の通りです。
(ヤフオク!の場合は、サイト連動サービスを利用しない場合)
・メルカリ⇒主に120サイズのゆうゆうメルカリ便対象外の場合に有効
・ラクマ⇒主に近距離宛の140サイズまでの荷物に有効
・ヤフオク!⇒主に集荷発送を前提としていた場合で、持ち込みが可能になった場合
(送料が落札者負担の場合、おてがる版よりも若干安く発送できる場合有)
まとめ
ヤフオク!やフリマアプリなどサイト連動の発送サービスがある場合には利用するメリットがあるシーンは限定されますが、自前で発送する機会がある場合にも郵便局でのゆうパックを安価かつ、後日の代金引き落としでの発送が可能になりました。
利用者によっては評価が分かれると思いますが、ヤフオクで集荷発送を前提に出品してた方が持ち込みを行う場合などでは、単純な持ち込み割引や、持ち込み割引+切手払い併用よりもお得に利用できるケースもあるので、メリットを感じる場合には、ぜひとも180円+10%割引での料金を前提にして利用してみてはいかがでしょうか。