ゆうパック代金がお得になる「ゆうパックスマホ割」のサービスが開始されて以来、ゆうパック値上げに伴い契約運賃が定価近くまで大幅に値上げとなったため、記事作成時点で通算で30個前後のゆうパック発送時に利用しました。
今回は、スマホ割での発送を複数回利用して感じたメリット・デメリット、並びに競合サービスと送料等を比較した結果も踏まえた優位性について紹介します。
スマホ割は持込発送がお得なサービス
ゆうパックスマホ割の大きな特徴は、通常ゆうパックを郵便局へ持ち込んだ際の持ち込み割引がさらにお得になることです。
通常時の持ち込み割引は120円ですが、ゆうパックスマホ割の場合には必ず180円割引となり、継続利用割引で10%オフになることや、数円~20円前後ですがクレジットカード決済によるポイントも獲得できるため、持ち込み割引+切手払いよりもお得に利用できる場合もあります。
残念ながらヤフオク!の「ゆうパックおてがる版」、メルカリの「ゆうゆうメルカリ便」比較すると、価格の優位性はあまりありませんが、サイト連動の発送サービスが使えない場合で、仕送りや旅行先または自宅宛てに荷物を送る場合、単純に安くなるサービスは活躍の機会があります。
切手も安く入手できれば送料の節約につながりますが、メルカリはいつの間にか切手の売買が中止されており、ラクマでクーポン・楽天ペイキャンペーンを活用しながら、額面の10%前後買えるかが1つの安く買う目安になってきそうです。
切手払いの場合、単純な安さは実現できても都度切手払いするのは非常に面倒なので、トータルでメリットがあるのは別納契約にて郵便代金を支払っている個人・法人に限定される部分もあり、そういった意味では、ゆうパック1個からでも割引代金で送れるサービスはメリットがあります。
スマホ割の欠点は手続きの所要時間
スマホ割のメリットを最大限受けることができるのは、これまで郵便局に持ち込んで発送していた方が、スマホ割に切り替えて発送する場合です。
一方で、「送料節約VS時間節約」という観点から、集荷発送での手続きと比較した場合について考えます。
ゆうパックの送料改定に伴い、これまで集荷発送での発送契約があった場合にも、月間数十前後の荷物利用の場合には料金が定価近くまで大幅に増加したり、契約打ち切りになった方も多いのではと思います。
自身の場合も、2018年のゆうパック値上げ前は年間数百個単位で依頼する荷物の98%以上は集荷にて発送していたのですが、契約送料の値上げに伴い、持ち込み時の送料がスマホ割(10%割引含む)の方が200円以上安くなるので、通算30個以上継続利用してみました。
ゆうプリタッチ設置局の場合
集荷・配達を担当する利用者の多い郵便局を中心に、伝票を印刷用の端末が設置されている場合、時間帯にもよりますが相対的にお客さんが多い傾向にあります。
窓口業務も様々なお客さんが利用するためか、順番待ちをしていると個人的な感覚では遅いと感じる場面もあり、持ち込む時間帯によっては10分程度の待ち時間が発生することもしばしばです。
1~2個程度の発送ですと、持ち込み~伝票印刷までの時間を含めても10~15分ほどはかかり、特に1個の荷物を発送する場合、金銭的なメリットが所要時間で相殺されると感じることがほとんどで、2~3個まとめて発送できると、トータルではメリットがあるように結果になっていました。(時給1000円前後で、持ち込み発送をある種の労働と考えた場合)
ゆうプリタッチ未設置局の場合
地域にある集荷・配達を担当しない小さな郵便局の場合、別の理由で所要時間がかかる場合があります。
1つ目の理由は、伝票印刷や伝票カットを郵便局員側で行う必要があることで、とりわけ3~4個をまとめて依頼するような場合、都度画面を切り替えてバーコードを読み取ってもらう必要があるため、伝票が貼り付けできるようになるまで、10分近くかかってしまうことも。
その後の手続きも含めて、ゆうプリタッチが設置されている場合と比較して、時間がかかってしまいます。
2つ目の理由は、担当可能な局員が少ないようなケースの場合、特に多くの荷物の発送には配慮が必要であることです。
小さな郵便局でも、お客さんが集中する時間帯は少なくありません。
そのような状況で、大量の荷物を発送するのは少々気が引ける部分や、短時間で用事が方へ譲り合う必要があるケースもあり、結果として手続きまでの待ち時間も含め、所要時間が伸びるケースがあります。
自身の場合には、お昼休みで局員が減る時間帯で、早く用事が済むお客さんに先を譲ってから4個発送手続きをしたら45分近くたっていた場合も。。。
発送契約の集荷だと積み込みを手伝っても5分もかからないので、荷物の個数が多い場合には不向きなサービスと感じています。
ヤマト営業所やコンビニ発送の方が便利な場合も
ゆうパックスマホ割は郵便局でのみ手続きが可能ですが、例えばメルカリでの手続きであれば後々サイト連動サービスへと切り替えてコンビニでも発送することも可能です。
コンビニの場合、早朝・夜間などの空いている時間を中心に手続きすれば待ち時間が少なく、比較的スムーズに発送可能な場合があります。
またヤフオク!のように事前にサイト連動サービスを設定してなかった場合でも、ヤマト運輸のクロネコメンバーズ割引を利用すれば、事前に代金のチャージは必要になりますがゆうパックスマホ割と同じく割引料金で発送可能です。
加えてヤマト運輸の営業所の受付の方は、ほとんど宅急便・宅急便コンパクトの対応を行っているためか、対応が早く手続きが郵便局窓口よりもスムーズな印象です。
代金が浮く分、余計な時間がかかってしまってはサービスのメリットが相殺されてしまうので、利用者自身の都合にあった使い方が必要で、必ずしも代金が安くなることがメリットばかりでないことには注意が必要です。
クロネコメンバーズ割、切手払いとの送料比較
東京⇔大阪間で、持ち込み発送のスマホ割(継続10%割引後1%割引)、持ち込み+切手払い(120円割引後に5%割引)、クロネコメンバーズ割(10%or15%割引後200円引き)で60サイズ、120サイズに荷物を発送した場合の送料を表に整理します。
60サイズ送料 | 120サイズ送料 | |
---|---|---|
ゆうパック定価 | 950円 | 1660円 |
スマホ割 | 686円 | 1319円 |
持込+切手 | 788円 | 1463円 |
ヤマト定価 | 1015円 | 1685円 |
メンバーズ10% | 714円 | 1316円 |
メンバーズ15% | 663円 | 1232円 |
※ヤマト運輸の直営店での発送時、割引後の税抜き代金200円ごとに1Tポイントが獲得可能ですが、今回の送料計算には含めていません。
スマホ割は、最終的にはヤマト運輸のクロネコメンバーズでの持ち込み割引を踏まえた送料と同程度の送料まで安くなるので、普段から郵便局で手続きをする場合は、価格的なメリットは十分あります。
切手払いよりも安くなるケースがほとんどで、クレジットカードのポイントが付き代金も後払いとなるので、年間10個以上ゆうパックを送る場合で、ヤフオク!などの個人間売買サイト・アプリを通さずに郵便局でとにかく安く発送したい方にはおすすめのサービスであることは言うまでもありません。
また、Kyashやdカードプリペイド(決済できることを確認済み)でも利用でき、身近な用途でプリペイド残高を消化するといった用途には適任なので、送料以外の面も含めて考えてもよいと思います。
一方で、送料の先払い(事前チャージ)に支障がなく、ヤマト運輸の直営店が近い場合には、時間的な観点からはヤマト運輸側にメリットがあります。
単純な代金の安さだけがネットの記事でもピックアップされる場合も多いですが、競合するサービス、所要時間も踏まえて利用するかどうかを判断するのが一番と思います。
まとめ
ゆうパックスマホ割を集中的に利用してみて思ったこと、集荷発送時や切手払い・ヤマト運輸のメンバーズ割引との料金と比較した結果を紹介しました。
送料が安くなるという面では魅力的なサービスなので、通勤のついでに発送できるなど、時間的なメリットががある場合を中心に、ほかの発送方法とも比較しながら上手に活用してみてください。