快進撃や連日の低モラルな出品が続いていたりと何かと話題なメルカリやメルカリアッテに続き、本やCD、DVDに特化した姉妹フリマアプリ「メルカリカウル(https://mercarikauru.com/)」が2017/5/8にリリースされました。
メルカリと連動して利用でき、出品もバーコードを読み込んだり、出品する商品のタイトルより検索してヒットした商品説明や画像を引用できるので、ものすごく短時間で出品が可能になっています。
同じようなサービスに、同じく本の特化のフリマアプリである「ブクマ」や家電などの出品に運営会社の価格.comの商品情報を引用できる「フリマノ」等もありますが、最大手のメルカリ関連のアプリということもあり、実際に利用してみたのでこちらでも取り上げます。
メルカリカウルの使い方~出品が非常に便利
自身も使ってみたい・便利だと思った点は、AmazonのFBA出品と同じように、商品説明や画像がデータベース上のものを流用できるということです。
商品の背面に印刷されているバーコードを読み取るか、タイトルまたはカテゴリーで検索することで表示される、該当の商品を選択することで、自動的に基本的な情報が反映されるようになっています。
その後の編集画面では、前回の出品情報が自動反映されているので、商品の状態さえ選択すれば出品できてしまうので、本のタイトルを検索する程度の時間で出品が可能です。
自身は状態が良くないこともあり写真の追加も含めて以下のようにテスト出品してみました。(写真右側は自身で撮影した物)
きれいな状態の本など、説明がなくても問題ない状態の場合には、ストレス・作業が少なく出品できるのが特徴です。本の状態を確認しながらでも1冊5分もあれば十分に出品できてしまいます。
ヤフオクなどでPCから出品すると倍以上は時間がかかってしまうので、個人間取引の市場を奪いに来ているという印象さえ受けます。
比較的高価な商品の売却にはおすすめ
1冊300円(送料込み)で売れる本であれば、手数料30円、発送にクリックポスト(164円)を使えば1冊の利益は100円ほど。出品・梱包・伝票作成に10分、商品のポスト投函(発送)までに10分かかったとすると合計20分、時給換算で300円といったところ。
買う側の満足度は高いと思いますが、出品する側は廃棄やタダ同然の買取で処分し、その分働いた方が収入が得られるので、安価な価格の商品でも出品してくださるユーザーがいることには頭が上がりません。
以前メルカリなどのフリマアプリで500円前後・送料込みの商品を買ったことがあるのですが、(最低賃金を割り込むような割に合わない作業なので)買う側としては若干申し訳ない気持ちで取引させていただいています。
なので、個人的には「販売=労働」と考え、時給も考慮して1冊最低500円、できれば1000円位手元に残る本やCD、DVDの販売には積極的に利用するとよいのではないかと思います。
単純に定価の半額(クリックポスト送料込み・手数料10%)で売れる商品の場合、500円手元に残るには売値750円(元値1500円)、1000円手元に残るには売値1300円(元値2600円)とります。
時給換算して採算が合うことを考えた場合、高価な商品ほどメルカリカウルの恩恵が大きいのではないでしょうか。
同系統の商品をセット販売をする場合、メルカリやヤフオクの方が向いていると思うので、メルカリカウルを出品利用する場合、1商品1商品が比較的高い値段で売れるものを利用する良いでしょう。
買う側は定価や価格・値引き率も見やすい
利用しやすい点の1つに、商品の定価や現在の価格および値引き率、同一商品出品者を価格順に並べてくれる機能が挙げられます。
定価に対してどれだけ安く買えるか、はたまたプレミア価格/ぼったくり価格になってないかが確認できるので、この点は安心できる部分ではないかと思います。
ヤフオクやメルカリで出品する場合、特に低単価の商品に関しては定価まで入力してくれていないものも多くあるので、使いやすさという点ではメルカリカウルが優れている点です。
またとりあえず読むことができればという方向けに、最安値の価格表示・購入できる機能が備わっており、中古本を買う側の理由の1つになる「安さ」にも配慮されています。
ただ、メルカリカウル内での比較になってしまうので、高額な商品を中心に、他のサイトで半額以下で売っていたということにならないよう、ある程度価格調査は必要かと思います。
簡単な反面、発送方法や商品内容については注意
かんたんに出品できることで出品への敷居は下がっていることもあり、気を付けなければならないのが取引相手の質の部分です。
匿名に近い形で、住所等の情報を公開してない(or公開したくない)出品者から購入することになるので、信頼度が異なるのがネットショップとして出品している業者と個人販売の大きな違いです。(メルカリカウルで他にネットショップ運営していることを謳っていても、規模などが不明のため、個人販売レベルと考えておけば良いでしょう)
良識のある業者であればしっかりと追跡可能な発送方法を採用し、品質も最悪の場合返品・返金という形で対応してくださる一方、メルカリのユーザーでのトラブルで見かけるのは、追跡可能な方法で発送しないため「発送した・しない」で揉めるケースや、到着時の商品破損(不具合)の責任を負わずに返品を受け入れようとしないケースです。
発送方法未定の場合は、メルカリ経由でコメントし、クリックポストやネコポスなど追跡番号ありの方法に対応可能なのを確認してから購入すると取引時のリスクを下げることが可能です。
またCDやDVD/BDの場合、再生できることが重要になりますが、破損が起こった場合の対応は人それぞれです。
保障がない発送方法の場合すべて購入者責任とする場合もあるようですが、通常破損しないと認められる梱包は必要になり、また無事に届いた場合でも動作不良があれば元々出品側の確認不足や責任が問われることになるので、厄介そうな出品者は避けるか保障がある発送方法で取引することをお勧めします。
自身の体験したトラブル事例や返品・返金事例に関しては以下の記事を参考にしてください。
結局のところ個人ブックオフオンライン化アプリ?
利用者の出品状況を見ると、商品説明がなくコンディション表記のみで説明を行っているものもありました。
似たような販売しているところで有名なのAmazonでの販売業者やヤフオクなどでのブックオフオンラインです。
特にブックオフに関しては実物の画像は使用せず、ダメージに関しても記載がないので、当然多少の傷などはあっても読めるくらいのイメージで取引するものの、思った以上にダメージが大きかったり、内部に汚れがあったりで評判を悪くしている部分があります。
メルカリカウルの場合、一応コンディション表記である程度状態の予測は可能ですが、説明文が一切なく発送方法も未定ではブックオフオンラインと同じかそれ以下のレベルになってしまう場合も十分に予想されます。
ブックオフ等の中古本業者に本が流れない分がこういったアプリにも中古本が流れてくると思いますが、せっかく自分で販売するのであれば買う側にとっての安さ以外の部分にも満足してもらえる取引になれば理想的です。
ブックオフ以下の商売が個人・メルカリカウルに行われるだけにならないかが、個人的に気になってしまう部分です。
散々ブックオフが叩かれていますが、叩く側のメルカリカウル利用者が、ブックオフ以下の商売をすることにならなければ良いですが・・・。いずれにせよ今後のフリマアプリ業界の動きには注目です。