2018年6月19日にメルカリがIPOで東証マザーズに上場しました。

規模・話題的にはIPOの申し込みを行いたいところでしたが、初日から荒れそうだったため、今回は見送り外野から観戦させてもらいました。

IPO結果は公募価格を大幅に上回る価格で好調となりましたが、自身が積極的にはメルカリを利用しなくなったことも含めてメルカリ利用について考えていることをまとめます。

赤字上場でもIPO結果は好調

メルカリで上場規模とともに注目を集めているのが高い収益力で、売上高に対する売上原価の割合が直近でも17%となり、連結の日本事業ベースではすでに高い収益性を実現しています。

一方で米国・英国市場への投資を継続して行っているため、多額の広告宣伝費がかかってしまい、「有価証券報告書」によると、直近の損益は赤字となっています。

またフリマアプリ事業では快進撃が続いており、急成長を遂げたことからも話題性は抜群で、IPOでの申し込み倍率も35倍と人気になっていました。

IPO結果はすでに報道されている通りで、公募価格3000円に対し、初値5000円で取引がスタートしたのち、一時はストップ高となったのち、終値5300円と売り出し価格を大幅に上回る結果になりました。

ただ今後のメルカリの成長性には懐疑的な見解を持つ投資家もおられるようで、メルカリ株はひとまずIPO直後に売却するといった意見や、上場ゴールになるのではといった意見も見受けられました。

2日目は前日終値よりやや高い始値より始まったものの、最終的には前日比-390円の4910円で取引を終えました。

今後の株価はどう推移するかはわかりませんが、個人的には収益性や時価総額などの話題が先行しすぎていると感じるため、しばらくは緩やかに下降して行くシナリオを想定しています。

また後述しますが、IPOの好調さに反して、自身はメルカリをお買い物・出品先としてあまり利用しなくなって来ていることも、あまり株価に期待できない要因となっています。

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積極的にはメルカリを利用しない3つの理由

以前はメルカリでよく買い物したり出品する機会があったのですが、最近は普段からあまり使わなくなっています。

現在は出品する場合には、複数所有商品で売れ行きの悪いものをメルカリに出す程度、買う場合はd払いの買い回りキャンペーンに合わせて、何かお買い物をする場合に利用する程度で、積極的に欲しいものを探すことはなくなりました。。。

その原因となったのはメルカリのシステムよりも、ユーザーの質の低さに起因する部分が大半です。

利用者の都合による値下げ交渉

メルカリなどのフリマアプリの特徴といえるのが、コメント欄からの活発な価格交渉です。

そのため価格交渉が来るのを前提に高めに値段を設定し、若干値下げに応じて本来に販売したい価格での取引を行うように出品している方がいるのも珍しいことではありません。

価格交渉による値下げ依頼事態は悪いことではないのですが、自身が気になってしまったのが、商品の相場よりも購入者希望者の都合が優先された値下げ依頼や、「値下げ可能ですか?」といった漠然としたコメントです。

前者は「売上金が〇〇円なので、ちょうど〇〇円にならないでしょうか?」「予算が□□円なので、値下げできないでしょうか?」といったもので、極端な値下げを依頼されるというもの。

後者は「いくらまで値下げをすれば購入いただけるのか?」と思うのはもちろんですが、「複数回のコメント対応⇒値下げ(および値下げ価格提案)⇒検討します・・・(⇒その後音沙汰なし)」となるケースも頻繁にあり、ただ単に購入希望者に振り回される結果となることも。。。

ただ価格交渉自体は他のフリマアプリ、ヤフオクでも見られるのでメルカリに限ったことではありませんが、個人的にマナーの悪さを一番感じるのがメルカリユーザーからによるものです。

また値下げも含めてコメントが多くあることから、かえって返信に余計な時間がかかることも多く、自身は出品利用をほぼ見合わせています。

また、自分主体の利用者が多いことからマナー違反にとどまらず、トラブルになるケースは後を絶ちません。

https://space-azole.com/income-gain/seller/mercari-trouble

不良品率の高さやいい加減な説明文による売り逃げ

メルカリを利用するうえで避けて通れないのは、トラブルに会う可能性の高さです。

出品が簡単にできる反面、説明が不十分だったり知識がない方がいい加減に出品しているケース、知識のないユーザーをひっかけるような出品を行っているケースが目立ってしまいます。

自身が積極的に購入利用していた際は、家電・スマホ系の商品が多かったので、不具合等を確認して購入するようにしていたのですが、説明が不十分なのでコメントのやり取りが多くなったり、確認しても動作不良があって返品になったり、明らかに不具合を隠して売り付けようとする出品者に何度か遭遇したことがありました。

特に不具合・不利益箇所を隠して売ろうとする出品者にはあきれてしまった部分があり、普段の買い物の選択肢からメルカリは外しています。

良い出品者も多くいますが、ヤフオクの出品者と比べて劣るケースが多く、常に安心しての買い物は難しいと感じたため、最近ではd払いの買い回りセールの際に価値の安定しているもの、未使用商品を中心に出品者による当たりはずれの生じにくいものを購入する程度の利用にとどめています。

匿名発送によるトラブル・盗品売買等

もう1つメルカリを利用するうえで厄介に感じるのが匿名発送・匿名取引機能の存在です。

機能自体を全否定するつもりはなく、ある意味では安心・安全というのも理解できます。

ただ、トラブルが起こった際、匿名発送・匿名取引機能はある意味厄介で、評価した後に不具合(瑕疵)が見つかっても、一度評価したからと取り合ってもらえず、名前・住所が伝わってないこと利用して売り逃げされる可能性もありますし、相手が匿名取引を理由に住所等の開示を拒むような場合で返品となった場合の対応が長引く可能性があります。

また安心・安全のために導入された匿名取引ですが、逆に匿名でないと取引できないユーザーも取り込んでメルカリが躍進している面もあり、悪い面では盗品の売却や、見解の相違でクレームが来るような商品を売る際にも、匿名機能が役に立ってしまっています。。。

先日、週刊新潮およびデイリー新潮で、メルカリが泥棒市場と化している事例が報道されていました。 <参考記事> ・泥棒市場と化した「メルカリ」 万引き本800冊出品でも放置 ・メルカ

先ほどの自分本位の価格等交渉や、トラブルの起こりやすさの一端は、メルカリの特徴ともなっている匿名機能によってもたらされていると自身は感じており、利用者の質にも影響しているものと思われます。

取引における信頼性でいえば、残念ながら「事業者>ヤフオク出品者≧メルカリ出品者」と自身は認識せざるをえず、これまで出品利用しなかった層を取り込んだがゆえの結果と考えています。

勝手なルールや、自分本位な考えで取引を行う利用者が多く、誇大広告や住所を開示できない利用者を取り込んでいるようでは質にはあまり期待できないので、こういった面を含めて自身は徐々にメルカリでの購入を行わなくなりました。

IPO結果は好調となりましたが、メルカリが注目されるのとは反して利用しなくなったのは、こういった理由によります。

まとめ

個人的にはメルカリに対して上場ゴールの印象が強く、今後のメルカリは海外事業の成否を除けば利用者の数よりも質次第と考えています。

株価ともども今後のメルカリには注目ですが、話題になるほど便利かつ使いやすいとは限らないので、利用する際はトラブルにならないよう十分注意してください。