格安SIMのサービスを提供する会社はたくさんありますが、競争が激化している関係で、どの会社でも特に2000円以下の安価な価格帯ではほとんど横並びのプランを提供しているように感じます。
使う目的や、契約したいプランがだいたい決まったものの、最終的にどの会社と契約するかで迷うことは多いのではないでしょうか。
ここ最近、契約プランの変更や乗り換えを行ったこともあり、最終的に契約する会社を選ぶ際に重視していることを紹介します。
特典による還元・オプションも含めた料金の安さ
絶対的な安さといえば、データ通信専用SIMで見た場合、nuro mobileの0SIM(0円~従量課金制)、FREETEL(322円~従量課金制)、ロケットモバイル(321円/月、低速通信のみ)、イオンモバイル・DMMモバイル1GBプラン(518円)など、SIMの月額料金を考えれば500円以下でも利用可能なSIMも存在します。
用途に合うかは別として、安くスマホを持ちたい場合、データ通信のみでOKという場合には非常に魅力的なプランの1つと言えるでしょう。
一方で実際に利用する場合を考えた際、契約プランは用途に依存してくるので、その中でできる限り料金を安くなるプランを組むのがポイントです。
通話定額プランの有無と長さ
最近は楽天モバイルのように通話定額プランを提供する会社も出てきましたが、通話定額に関しては時間に制限があり、プランで決められた時間が合わないと余計な電話代がかかってしまい、格安SIMを利用する効果が薄れてしまいます。
知り合いへの連絡であればLINEなどの通話アプリが増えているので問題ないと思いますが、普段から電話する機会が多い場合、長い時間での通話定額に対応している会社を選ぶ必要が出てきます。
サービス自体はオプション料金がかかりますが、月額でのトータルの料金を考えた際にお得になることが重要なので、契約する会社を選ぶ1つの条件になります。
迷っている場合にも、音声通話があるプランを契約する場合、MNP転出手数料や違約金がかかる場合があるので、様子を見ながらオプションを契約するかどうか選択できると、利用する側にとっては便利になります。
ただし端末を2年おきに新調する場合、考え方によってはキャリアでの契約プランと比較するとお得でない場合もあるので、端末代金を除き月額3000円を超えてくるようであれば、キャリアプランでの契約も選択肢に入れたいところです。
他にもBIGLOBE SIMのエンタメフリー・オプションも同じ考え方で検討候補を絞る材料になります。
<参考記事>
インターネット回線とのセット割引
具体的に料金の値引きという点で差がつくのが、インターネット回線(光コラボ回線)とのセット割引です。
光回線と合わせて契約する必要がありますが、すでに契約しているインターネット回線がセット割引に対応している場合、割引に対応しているSIMを契約するのも1つの作戦です。
大幅な割引につながることは少ないですが、同じようなサービス内容でも、数百円程度安く利用できる場合があります。
対応している会社は少なめですが、主なサービスを2つピックアップしました。
ビック光・IIJmioひかりとのセットで648円割引
BIC SIM・IIJ mioのSIMと対応するインターネット回線であるビック光・IIJmioひかりを一緒に契約することで、インターネット1回線に付き、SIMの1回線分が税込み648円引きになります。
BIC SIM・IIJ mioのデータ通信SIMのミニマムスタートプラン(3GB)であれば、実質324円で利用できるとみることも可能です。
同じ料金であれば、より容量の大きいプランを契約できることになるので、お得なプランの1つにもなり得ます。
BIGLOBEひかりとのセットで540円割引
BIGLOBE SIMの場合、BIGLOBEひかりとのセットで利用することで、ベーシックコース分216円+光☆SIMセット割分324円の合計540円が割引になります。(価格は税込み)
ただし、割引の対象となる条件として、BIGLOBE LTE・3G 6ギガプラン以上(税込み1350円~(216円引き後))の利用が必須にはなりますが、こちらも大きく割引が利く方だと思います。
先ほどのエンタメフリーパックがほぼ値引き分に相当するので、同じ容量のSIMを契約する場合は、光☆SIMセット割まで考えると、1ランクサービスの良いSIMが同じ値段で契約できてしまいます。
加えて、家族会員も契約方法によっては最大4人まで、ベーシックコース分と思われる216円/人の割引が利くようですので、元々契約予定のプランに合っていればお得に契約することが可能です。
こちらは光☆SIMセット割分の割引が対象外のため、音声通話スタートプランや、3ギガプランのデータ通信のみのプランでも割引の特典を受けることが可能です。
値段的にはさほど変わらない可能性がありますが、シェアSIMにも対応しているので、用途に合わせての柔軟な運用が可能です。
楽天モバイル×SPUプログラムなどのポイント還元
先ほどのセット割引を上回る割引(ポイント還元)を受けることが可能なのが楽天モバイルの通話SIMです。
対象となるプランの中で、一番安価な税込み1350円の高速通信がない通話可能プランを契約することで、楽天市場等で開催されているSPUプログラムの対象になり、対象となる楽天市場、楽天ブックス、楽天kobo、楽天マートでの毎月のお買い物金額の1%にあたるポイントが獲得できます。
つまり単純に考えて、先ほどの4サイトで13万5000円分の商品を購入すれば、実質無料で運用できます。(2017/5現在)
ここまでの利用はなくとも、普段から楽天でたくさん買い物をする機会がある場合、mio割や光☆SIMセット割よりも大きな割引を受けられる可能性があります。
今のところインターネット回線の縛りはないため、回線が合わずセット割が利用できない場合でも、楽天でのお買い物金額で割引が受けられるため、100円ほどであっても割引の恩恵が受けやすい制度になっています。
楽天モバイル通話SIMの詳細は以下の記事を参考にしてください。
契約者特典・LINE年齢認証やwi2 300など
実質的な割引というのも1つのポイントですが、もう1つのポイントに無料でついてくる各社独自のサービスがあります。
BIC SIMのWi2 300、ワイヤレスゲートなどが有名ですが、UQ-mobile等いくつかの会社が無料サービスとして回線契約者にサービスを提供しています。
自身はBIC SIMのミニマムスタートプランがまだ1GBの容量だった時代に、Wi2 300決め手となり回線を契約しました。
当時はスマホではなくルーターに入れて使用していましたが、意外とWi2 300が役に立っており、マクドナルドでも高速通信が使えて重宝していました。
他にもOCNモバイル(音声通話SIM)でwifiサービスとともに050plusの月額利用料が無料となったり、特定のアプリ利用時にデータ通信量がカウント対象外になるサービスもあります。
個人的にこの手のサービスで大きく差別化できているのは、格安SIMで唯一LINEモバイルの年齢認証ができる点ではないかと思います。
LINEのID検索まで利用可能なアカウントを追加したい場合、従来までであればもう一台キャリアスマホの契約が必要でしたが、LINEモバイルのサービス開始により、格安SIMでもキャリアスマホと同じようにLINEが利用できるようになりました。
LINEの関係もあり、LINEモバイルメインの端末用に選ばれており、契約者数が順調に伸びている格安SIMサービスの1つになっています。
口コミは参考程度でも不評の多い会社は避けるべき
口コミ・評判を参考にする方もいると思いますが、元々格安SIM自体はキャリア並みのサービスを提供するわけではないので、速度に期待するのには無理がある部分があります。
相対的に早い遅いというのはサービス間で生まれやすいと思いますが、極端に通信速度が遅いという評判が多かったり、対応が悪いということがない限り、気にしなくても良いように思います。
回線速度を測定して結果を掲載しているサイトもありますが、地域によって大きく差が出ると思われますので、測定場所での近くで利用しない限りあまり利用者のためになるデータにはならないとも言えます。
自身はキャリアのプランの半額以下の定価の格安SIMのサービスに同じ速度を期待してないので、Yahoo!のトップページやLINEのテキストメッセージが利用できれば十分と考えています。
回線が遅いといった口コミがあっても、どの程度の状態で主張しているのかも不明なので、基本は遅いことの方が当たり前・・・と思うようにしています。
ただ、1年や半年間ずっと回線速度が最下位など悪い評判が積み重なっているようであれば、その会社のサービスの利用は避けるくらいで十分ではないでしょうか。
回線に納得したいのであればキャリアや、UQ mobile、Y!mobileといったサブブランドまでが限界というのが個人的な考えです。
LINEのためLINEモバイルの契約へ
ここ最近、格安SIMの契約を見直す機会があったので、理由とともに紹介します。
見直し前の契約回線
・BIC SIM ミニマムスタートプラン(3GB・972円)
・楽天モバイル ベーシック 音声通話(低速・1350円)
見直し前は上記の2つを利用していました。
BIC SIMはサブ端末のデータ通信用と外出時のテザリング用に、楽天モバイルに関してはSPUプログラムで月額費用以上にポイント還元を期待できたからで、ほとんど稼働していない状態です。
見直し理由と見直し後の契約回線
BIC SIMを選んだ理由の1つにwi2 300のサービスがあったのですが、利用機会が激減し、特典内容を元にBIC SIMを選んだメリットがなくなってしまったため、解約するという結論になったことから、現状に合ったSIMを選ぶことになりました。
見直し後の用途も踏まえ、LINEのサブ回線の確保、通話(主に受ける側)時の品質確保が目的となったので、LINEモバイルの契約、高速通信が可能な通話SIMが必要となりました。
楽天モバイルは維持で十分で、電話回線自体は楽天モバイルのもので足りていたので、LINEモバイルをLINEフリープラン(SMS付き)で導入し、楽天モバイルを3.1GBプランへグレードアップすることで対応しました。
見直しの結果を整理すると以下のとおりです。
・BIC SIM → 解約
・楽天モバイル 3.1GBプラン 音声通話(1728円)
※LINEモバイル LINEフリープラン(SMS付き:669円)
(※新規契約)
料金や容量を計算すると月額75円ほどの費用増で、容量が1.1GB増加し、LINEがフルで利用できる環境になりました。
元々スマホ3台体制で利用していることもあり、SIMの数は減らしませんでしたが、2台目やメインの端末にもLINEモバイルは使いやすいと思うので、LINEの年齢認証がこれからのSIM選びでも重要になってくると思われます。
まとめ
格安SIMの選び方のポイントを実例も交えて紹介しました。
価格やサービス等、何を優先するかによっても変わってきますが、各社の料金の差があまり見られない以上、その会社の割引やサービスが他社より抜きんでている部分を比較し、利用環境に合ったSIMをうまく選びたいところです。
自身はサービスでのLINEモバイル、価格での楽天モバイルという契約の仕方をしていますが、いろいろなプランがある中で優れた部分をピックアップして上手に契約しましょう。