ここ数年の間にクレジットカード払いできる税金が増えてきており、パソコン上で24時間手続き可能なことから利便性が高まってきています。
2015年に対象税目を拡大した東京都の税金の支払いを例に、税金のクレジットカード払いについて解説していきます。
税金のクレジットカード払いのメリットと手数料
税金をクレジットカードで支払う納税者側のメリットについて紹介します。
外出不要で自宅のインターネット環境から支払い可能
時間・場所を選ばず、自由なタイミングで支払い可能となり、利便性が高まっています。
コンビニや郵便局に行かない方にとっては、わざわざ税金の支払いのために払い込み用紙を持って行き支払いをする時間が省けます。
口座振替を利用する方法もありますが、ポイントが付く分、納付書でコンビニ払いやクレジットカードでチャージしたnanacoで払いした方がお得な場合が出てきます。
また口座振替の手続き前に納付書が届いた場合も、振替以外の何らかの方法で支払いをしないといけないので、そういったときに便利さが実感できます。
手持ちの現金がなくてもOK
クレジットカード払いをすることで、手持ちの現金がなくても支払ができます。
銀行から現金を引き出すと余計な手数料がかかる場合があるので、納税者の納税環境によってはクレジットカード払いのほうが支払いやすいという状況もあり得ます。
支払うだけの資金がないのはあまりふさわしい状態ではありませんが、時期によって1か月~2か月ほど支払いを遅らせることができるので、給料やボーナスなど見込まれる収入の範囲内でやりくりを行うことも可能です。
手数料は1%ほど、高還元率カードでお得!
都税の場合、支払金額に応じて以下の手数料が税金とは別に必要になります。
税額 | 決済手数料 | 手数料率 |
---|---|---|
1~10000円 | 73円(消費税込78円) | 0.78%~ |
10001~20000円 | 146円(消費税込157円) | 0.79%~1.57% |
20001~30000円 | 219円(消費税込236円) | 0.79%~1.18% |
30001~40000円 | 292円(消費税込315円) | 0.79%~1.05% |
40001~50000円 | 365円(消費税込394円) | 0.79%~0.99% |
50000円以降 | 税額10000円増加毎に手数料73円(消費税別)が加算 |
支払金額にもよりますが、安いと0.8~1.0%高くても1.5%程の手数料がかかるのが目安になります。
クレジットカードで支払う場合、還元率が手数料率を超えればわずかながら、支払い時のクレジットカードのポイント還元に節約の効果があります。
高還元率といっても2%を超えてくるものはあまり存在しませんが、還元率1.5%程度であればREXカードやP-one Wizカードがあるため、支払額に対して0.5%前後の節約効果があります。
高還元率のクレジットカードに関しては以下のページを参考にしてください。
現在支払っている1回2,3万程度の固定資産税であればジュース1本分ほどの節約につながります。
支払額が高額および支払いに利用するクレジットカードの還元率が高くなるほど効果が大きくなり、またやりくりに使えるとなればクレジットカード払いにもそれなりのメリットがあります。
対象となるカードのブランドも豊富で、支払いに困るケースは少ないと思われます。(対象カード:VISA、MasterCard、JCB、AmericanExpress、Diners Club、TS CUBIC CARD)
支払い可能な対象税目
対象税目について個人・一般の会社員が中心に対象となる税金を中心に見ていきます。
自動車税(および自動車取得税)
自動車税は毎年4月1日時点での自動車の保有者に対し課税がなされる税金です。
車種(普通乗用車か軽自動車、自家用か事業用かなど)や燃費効率等によって税金の額が変わってきます。
一方で自動車取得税は取得した際に課される税金で、車種・グレードごとの基準額と、新車時からの経過年数に応じた残価率を掛け合わせて算出した基準額に対して課税されます。
消費税率10%への増税に伴い廃止されることが決定しています。
固定資産税・都市計画税(土地・家屋)
一般的には自宅の戸建てやマンションに対して、所有者にかかる税金です。
賃貸の場合は、大家さんが負担するのであまりなじみのない方も。
不動産投資を行う場合には、必ず負担することになる費用で、持ち家を持つ場合とともにサラリーマンでも支払う機会の比較的多い税金です。
不動産取得税
忘れたころにやってくる、ある意味恐怖の税金です。
自身の場合は不動産投資で、退職前の手取り月収が丸々消える額の税金の納付に関する通知が来て、予定していなかったこともあり一時的に資金不足に陥りかけました。
預貯金がある方にとっては何も問題のない話ですが、ボーナスも含めて家計をやりくりしている場合には、意外と負担になることも。
自身は現金以外の商品や株に化けていたので、クレジットカード払いで支払いを行い、その間に資金を準備したころがありました。
知識・資金のないまま不動産所有を開始するのは色々と大変でした。。。
個人事業税
事業所得が290万円を超えると支払いが必要になる税金です。
副業の場合は本格的に行っており、本業に近い収入がある場合になります。
国税のクレジットカード支払サイトでの消費税とともに、副業で大きな収益を得た場合の税金もクレジットカードで納めることが可能です。
その他納付が可能な対象税目
・法人都民税、法人事業税、地方法人特別税
・鉱区税
・都たばこ税
・軽油引取税
・ゴルフ場利用税
・事業所税
・宿泊税
なじみのない税金のほうが多いかもしれませんが、こういった税金も含め現在では多くの税金がクレジットカードで支払えるようになっています。
ちなみに申告所得税は国税のクレジットカード支払サイトで、住民税は一部の自治体に限られますがYahoo!公金支払いで支払うことが可能です。
nanaco払いをすれば住民税の多くも間接的にクレジットカード払いをすることが可能です。
税金のクレジットカード払いでの納付方法
都税のクレジットカード払いサイトにて支払う場合を例に紹介します。
事前の準備物
1.インターネット環境
2.支払い可能なクレジットカード(できれば還元率の高いもの)
3.納税通知書・納付書(管轄の都税事務署等から届いたもの)
納税通知書・納付書はなくすと厄介なので、複数回に分けて支払う場合にはしっかり保管しておきましょう。
納税期限の確認も忘れずに。
クレジットカード払いでの支払方法
都税のクレジットカード払いサイト(https://zei.tokyo/)へアクセスします。
注意事項を確認した後、ページ下部のチェックボックスをクリックし、「同意して次へ」を選択します。
納税通知書・納付書の「東京都 納付書兼納入済通知書」部分に印字された「納付番号」「確認番号」「納付区分」を入力します。
続いてクレジットカード情報を入力し決済して支払いが完了します。
領収証書は発行されないので、領収証書が必要な場合は金融機関等の窓口またはコンビニエンスストアで納付が必要になります。
メールアドレスを入力しておけば納税完了の通知を自動送信してくれます。
まとめ
都税をはじめとした税金も高還元率のクレジットカードで支払いをすれば、わずかながらの節約とともに手元により長い間現金を確保できるので、ボーナス前後でのやりくりにも活用可能です。
他にも口座引き落としにしたり、銀行(Pay-easy)や現金で支払う選択肢もあるので、納税者に合った方法を選択すると良いでしょう。
個人的には時間効率を考え、今回のクレジットカード払い、口座引き落としあるいはnanaco利用による間接的なクレジットカード払いのいずれかの方法での支払いがお勧めです。