酒類の安売り規制やネット販売における送料の値上げなどにより、缶ビールの小売価格は2017年6月以降上昇しています。

スーパーや酒屋へ行き、現金払いで購入すれば値上げの影響を直接受ける形となってしまいますが、ネット販売を中心に買い方を工夫すれば、値上げの影響を抑えて購入することが可能です。

今回は楽天市場を使いこなして、缶ビールをまとめ買いすることで安く購入する方法を紹介します。

検討条件と楽天市場でのポイント倍率

ビールの販売価格の値引きには期待できない以上、楽天で安く買うには、とにかく還元されるポイントを増やす必要があります。

検討条件と、想定する際の楽天でのポイント倍率について紹介します。

ビール購入時の条件

ネット販売で商品を入手することもあり、以下の条件で検討します。

<検討条件>
・購入時の本数は自由(原則1ケース24本単位)
・銘柄はアサヒスーパードライ350ml缶
・最大10店舗、合計11万円未満で購入
・後日付与される楽天ポイントは値引きとして価格反映
・楽天プレミアムに関しては年会費を考慮する

極端な話になりますが、最大で半年分をまとめて買うような形で、買い回りセールを活用して10店舗からビールだけを購入することをメインに考えます。

楽天市場でのポイント倍率

ここが想定するうえで一番厄介なところですが、自身のお買い物実績・環境より通常時のものを用いて紹介します。

毎月確実に達成できることを考えると、組み合わせられるキャンペーン並びに還元率は以下の通りです。

・SPUプログラム:8%還元
・SPU5のつく日:+2%還元
・お買い物マラソン:+9%還元
・ポンカンキャンペーン:+2%還元

⇒合計21%還元(基本1%+ポイントアップ20%)

自身の場合、都合の良い月でもよいのであれば、楽天プレミアムカードの楽天市場コース(火曜・木曜のカード利用分+1%還元)ならびに誕生月利用+1%の最大+2%還元、イーグルス勝利などでのポイント+1%還元といった項目も加え2~3%還元率を上増しすることも可能です。

SPUプログラム次第で還元率は変動するので、今回の実質価格はあくまでもシミュレーションとなります。

購入先店舗と実質価格

ここまでの条件をもとに、購入先店舗、販売価格、店舗ごとに獲得できる独自のポイントと基本ポイントも含めたポイントアップ分のポイント還元(21%)について整理します。

なお計算簡略化のため、10円未満の端数はポイントにより値引きが受けられたものとし、ポイントアップ分のポイントは購入価格100円ごとに20ポイント獲得できるものとします。

また、支払いはポイントを利用せずにすべてクレジットカードで行い、最終的に獲得できる楽天ポイントの価値を評価したうえで、支払価格より差し引いてまとめ買いした際の実質価格を算出します。

購入先 購入価格/条件 独自ポイント 21%還元分
リカーBOSS 9610円
2ケース・送料無料
なし 2016
リカー問屋マキノ 14340円
3ケース・送料無料
なし 3003
ちゃがたパーク 9560円+送料
2ケース・送料680円
1300 1995
アイウィル イズミヤ 4680円+送料
1ケース・送料550円
500 966
リカマン 9390円+送料
2ケース・送料590円
450 1953
SasaPark 9610円
2ケース・送料無料
なし 2016
イズミックワールド 9610円
2ケース・送料無料
なし 2016
イズミックワールド2 9610円
2ケース・送料無料
なし 2016
問屋ダイヘイ 9680円
2ケース・送料無料
なし 2016
おいしく飲呑会 9990円
2ケース・送料無料
なし 2079
合計 97900円/20ケース 2250 20076

つまり合計20ケースのまとめ買いで、支払金額97900円に対し、22326円分のポイントが獲得できます。

ここで獲得した楽天ポイントを楽天市場で消費する場合、楽天市場での楽天プレミアムカードでの還元率が最低でも4%となるため、ポイントを使わずに楽天カードで支払う場合と比較して獲得できるポイントが低下してしまいます。

つまりクレジットカードでの獲得ポイントが4%増加した状態が、ポイントだけで支払った場合と釣り合うので、現金相当額は以下の通り計算できます。

22326÷1.04≒21460

ゆえに実質の購入価格は、97900-21460=76440円となります。

これを1ケース、1本の価格にすると、1ケースあたり3822円、1本あたり159.3円で購入できる計算になります。

現実的には20ケースもまとめ買いする機会はあまりないと思いますが、購入先の1つ1つを、元々楽天市場で購入予定だったものに置き換えていき、最終的に10店舗での買い回りが達成できれば、ほぼ同じくらいの値段で購入可能です。

スポンサーリンク

ふるさと納税では実質無料になる場合も

ビール類はふるさと納税の返礼品となっており、楽天市場を通じてショッピング感覚で購入することが可能です。

納税額に対するリターンが良い自治体では、1万円に対して350ml缶が24本・1ケースとなっています。

上記のような返礼品を設定している場合、お買い物マラソン等も含めた20%超の還元により、自己負担分2000円を支払ってもそれ以上のポイントと返礼品がかえってきますし、2か所目以降は税金が控除される範囲まではポイントとともに品物まで無料でもらえるという利益しかない状況になります。

ここまでくると単なるバラマキにしかなっていないので、あまりお勧めはしませんが、安く入手するという点では条件付きにはなりますが、間違いなく一番ではないかと思います。

近年お得・豪華な返礼品で人気・話題になっているのが「ふるさと納税」で、全国での納税額の合計は2015年で約1650億円、2016年全体では3500億円に達しようとする勢いです。

市販価格がおおよそ1ケース5000円前後ということを踏まえると、納税額に対するリターンは約7割とめちゃくちゃです。

ちなみに、まれにフリマアプリなどで一時期に家庭で不要になる範囲を超えている大量のビール類を販売している一般の方が見られますが、おそらく一部にはふるさと納税の返礼品が流れている可能性が高いと思われます。

元々は支払う予定の税金を元手に、ビールとして20%ほどの利益(楽天ポイント)とともに仕入れ、大量に営利目的で販売する状況ともなれば、無免許販売や脱税で摘発されてもおかしくないような状況ですね。

今後問題にならないか、気になる案件の1つではあります。

まとめ

楽天市場でビールをまとめ買いすることにより、販売価格よりさらに20%近くなり、1本あたり税込み159円台で入手することも可能です。

さらに、積極的にはお勧めできませんが、楽天市場経由でのふるさと納税に至っては無料になるばかりでなく、税金が控除される範囲まではビールに加え、楽天ポイントという形で報酬まで獲得できてしまいます。

楽天市場ならびにポイントアップ制度を使いこなすことで、いろんなものを安く入手することが可能なので、ビールだけでなく身の回りの欲しいものを安く買う方法として、楽天市場を活用してみてはいかがでしょうか。