2017年6月よりはがき、定形外郵便、ゆうメールで料金の改定が行われることが発表されました。郵便料金は基本的に値上げまたは据え置き、一部値下げとなります。発表された原因とともに代用できるサービスについても紹介していきます!
なお、郵便料金を安くするため、切手を安価に入手する方法はこちらで解説しています!
郵便料金改定の理由
日本郵便株式会社からのプレスリリースでは主に3つの要因が改定の理由として述べられています。
・郵便物の減少
・人件費単価の上昇等
・大型の郵便物等の増加による再配達のコスト増加
これらの要因に対して、料金を改定することで300億円ほどの増収につなげ、安定的な郵便サービスの提供を維持することが目的のようです。
最後の大型の郵便物等の増加に関しては、個人間取引の影響もありそうでしたので話題として取り上げることにしました。
郵便料金改定の内容と料金
はがき、定形外郵便、ゆうメールについてそれぞれまとめてみます。
第二種郵便物(はがき)
改定前後の料金は以下の通り。
種類 | 現行料金 | 改定後 |
---|---|---|
通常はがき | 52円 | 62円 |
往復はがき | 104円 | 124円 |
年賀はがき | 52円 | 52円 |
年賀はがきを除き、片道分の料金52円⇒62円という形で10円値上げになりました。
はがきの代わりに電子メール等での連絡が多くなり、差出数自体が減少していることが主な要因と思われます。
定形外郵便物
フリマアプリやヤフオクでも安くて人気の発送方法。自身がヤフオクで出品していても、対応可能な発送手段に定形外以外の方法を書いていても、コスト面から要求される場合も多くあります。
従来までのサイズ上限に加えて、A4サイズのポストの大きさに合わせて規格が設定され、重量とともにサイズ(厚み)によっても料金が分けて設定されています。
重量 | 現行料金 | 新料金 | |
---|---|---|---|
規格内 | 規格外 | ||
~50g | 120円 | 120円 | 200円 |
~100g | 140円 | 140円 | 220円 |
~150g | 205円 | 205円 | 290円 |
~250g | 250円 | 250円 | 340円 |
~500g | 400円 | 380円 | 500円 |
~1kg | 600円 | 570円 | 700円 |
~2kg | 870円 | 取り扱い無し | 1020円 |
~4kg | 1180円 | 1330円 |
上限サイズ:長辺60cm、3辺合計90cm以内
規格:長辺34cm、短辺25cm、厚さ 3㎝以内及び重量 1kg 以内(2017/6より)
規格内の場合は基本は据え置きで、250g~1kgの範囲は若干値下げ、1㎏以上の荷物は規格外としての扱いになります。
取り扱い無しになった区分も、レターパックでの代用が可能な場合がほとんどなので、単純に値上げが行われたというよりも、需要の無いサービスを非対応にしたというのが正確なのかもしれません。
一方で、ポスト投函が難しく対面での受け渡しの場合が多くなる厚み3㎝以上の場合、80~150円が値上げされます。
3cm以上の厚みがあって軽い商品を送る場合に自由度が高いのが定形外郵便のメリットの1つでしたが、その反面窓口での引き渡しが必要な場合がほとんどで、配達も対面となることからコストがかかるため、コスト分を料金に転嫁したとみることも可能です。
コストがよりかかる厚み3cm以上に合わせて値上げをしているので、妥当な値上げとみることもできそうです。
ゆうメール
こちらは本やメディアが中心ですが、同じく格安の発送方法として利用されています。
定形外と同じく従来までのサイズ上限に加えて、A4サイズのポストの大きさに合わせて規格が設定され、重量とともにサイズ(厚み)によっても料金が分けて設定されています。
重量 | 現行料金 | 新料金 | |
---|---|---|---|
規格内 | 規格外 | ||
~150g | 180円 | 180円 | 265円 |
~250g | 215円 | 215円 | 305円 |
~500g | 300円 | 300円 | 400円 |
~1kg | 350円 | 350円 | 450円 |
~2kg | 460円 | 取り扱い無し | 560円 |
~3kg | 610円 | 710円 |
上限サイズ:3辺合計1.7m以内
規格:長辺34cm、短辺25cm、厚さ3㎝以内及び重量1kg以内(2017/6より)
こちらも改定の方針は同じで、厚み3㎝以上の場合、85~100円が値上げされます。
こちらも規格内の料金は変更がないので、値上がりした規格外の料金に対して発送方法変更を検討してみてもいいかもしれません。
定形外郵便やゆうメールの代替サービスは?
信書など特別な商品でない限り、規格内の3㎝未満の商品はクリックポストはまたはレターパックライトで大部分を置き換えられるので、値上げの影響はあまりないと思います。
参考までに3㎝未満のフリマアプリ、ヤフオクなどでの商品発送に利用できる日本郵便のサービスを箇条書きにしておきます。
・クリックポスト(164円・厚み3cm・1kgまで)
・スマートレター(180円・厚み2cm・1kgまで・A5)
・レターパックライト(360円・厚み3cm・4kgまで)
・ゆうパケット(250~350円・厚み3cm・1kgまで)
※スマートレター以外はA4サイズまで、ならびに追跡サービスに対応しています。
追跡サービスがない場合、発送途中の事故やあて名書きミスによる付着などの補償がないので、取引相手ともめることにもつながります。そのため、個人的には発送方法として推奨していません。
リスクに関しては以下の記事にて解説していますので、よかったらご確認ください。
一方で値上げの影響を受けるのが、規格外となる厚みのある商品を送る場合です。
料金(500~1000円くらい)に合わせて代替可能なサービスを紹介します。
ゆうパック(500円台~・3辺合計60cm~)
重量制限:30kg以内
※2018年3月より基本運賃値上げとなります。
詳細は以下の記事にて解説しています。
普通郵便と比較すると割高になりますが、補償有り・追跡番号ありで利用することが可能です。
同一都道府県宛への発送であれば比較的送料を安くすることができるので、定形外やゆうメールでも大きな荷物を送る場合にはあまり料金が変わらない場合も出てきます。
同一都道府県宛の送料/持ち込み+切手割引(10%オフ:10円未満の端数切り上げ)の送料を参考までに記載しておきます。
60サイズ:690円/520円
80サイズ:900円/710円
100サイズ:1130円/910円
60サイズ位であれば、十分に代用候補として利用できるかと思います。近くの地域(第1地帯)でも持ち込み割引・切手払いを活用すれば実質500円台から発送できるので、小物以外の発送はゆうパック等の代替サービスを利用したほうがお得になる場合も出てきます。
レターパックプラス(510円・厚み目安:4~5cm前後)
サイズ・重量制限:34cm × 24.8cm、4kg以内(厚み制限無し)
全国一律料金で専用の封筒に入る商品であれば代用可能。追跡番号付きなのでお取引の際も未着云々になりにくかったり、集荷が可能なのも大きなメリットです!
厚みに関しては、専用封筒に入れば制限はありませんが、物理的には4~5cm前後が目安となり、厚み3cmを若干オーバーしている商品に適しています。
(当初、厚み制限が4cmと記載していましたが、目安の厚みと取り違えて記載していたため修正いたしました)
宅急便コンパクト(419円~・厚み5cmまで)
サイズ・重量制限:専用BOX 縦25cm × 横20cm × 厚さ5cm / 専用薄型BOX 縦24.8cm × 横34cm、重量制限無し
料金は地域別になりますが、フリマアプリの定額パックやメンバーズカード割引を利用することで、500円以下で発送できる場合もあります。
破損時の補償もつくので、スマートフォンなどの発送時にも安心です。
はこBOON(494円~・3辺合計160㎝以内)
※ヤマト運輸運賃値上げ等の影響か一時サービスが休止となります。2017/7/10に配送申し込み受付が終了となり、今後の再開予定は未定となります。軽くて比較的大きなもの・厚みのあるものを送る場合には、特に運賃改定の影響が大きくなりそうです・・・。(以上2017/5/9追記)
重量によって料金がきまり、サイズが3辺合計160㎝以内であればOKなのが特徴です。
2㎏以内の荷物であれば最安494円で発送が可能です。
大きな荷物でなければゆうパックや宅急便の料金とも比較すると良いでしょう。どちらも割引制度をうまく使えば最安500円台~発送可能です。
なお、はこBOON以外の発送方法の場合、集荷にも対応しているので、厚みのある郵便物を発送するために郵便局に出向く時間を考えると、費用をかけてでも集荷サービスで発送したほうがメリットがある場合もあります。
そのほかの発送方法は以下のページもご確認ください。
52円切手が廃止になり、62円切手が新規発行へ
料金改定に伴い、52円切手および現行のはがき、往復はがきのデザインが2017年5月31日をもって販売が終了となります。
同時に新しい料金に合わせた新しいデザインの62円切手(ソメイヨシノ等)、はがき、往復はがきが登場します。
(切手画像は日本郵便株式会社のプレスリリース資料より)
定形外の新しい料金に対応した切手も新しく発売されるのかと思っていましたが、元々存在する普通切手は120円、140円、205円のみと一部の料金区分のみなので、規格外となる郵便物の割合は多くはないようです。
2017年6月郵便料金改定まとめ
現在の利用状況や、発送にかかるコストから料金改定がなされているように思います。
同じ料金でも発送側の手間がかからないことによって安く提供できているサービスもあるので、改定に合わせて見直すのも良いかもしれません。
運営にかかる費用が反映された結果とも見ることもできるので、特に定形外・ゆうメールは商品に応じて適切な発送方法を使い分けて上手に発送しましょう!
レターパックプラスの厚さ制限が4cmと記載されていますが、厚さに制限はありません。
ご指摘ありがとうございました。
当方の目安の厚みを誤って制限ありとして記載してしまっていたため、正しい表現と、厚みの目安という形で修正させていただきました。