格安SIMが最近人気で、「8000円ほどする月額料金が2000円になった!」「半額以下で年間5万円も安くなった!」といった宣伝をしているサイトも良く見かけます。

一方で控えめながら格安SIMへ移行したことで、逆に月額費用が高くなってしまっり、通信速度への不満を抱くケースも見られます。

現在、キャリアSIM(au)と格安SIM2枚(bic sim、楽天モバイル)を保有している立場から、格安SIMの「格安」の部分について紹介します!

格安SIMのサービス内容・安さの3つの理由

以下のページでも紹介しましたが、格安SIM提供会社でも「7~8000円の料金が2000円ほどに」といった宣伝を行っていますね。

2016年は格安SIMが飛躍的に普及してきて、ブログで紹介している方も多く見かけるようになりました。 自身もauのキャリアSIMとは別にBIC SIMと楽天モバイルSIMをサブ端

格安といっても、ただ単に安くなるのではなく、安くなる理由が存在します。大きく分けると3つの理由が存在します。

回線設備を開設・運用しないため価格に反映できる

格安SIMのサービスを提供する事業者を仮想移動体通信事業者(Mobile Virtual Network Operator:MVNO)と言ったりもします。

回線設備を保有しないことや、料金低減化のためキャリアから安い費用(卸売り)で回線を借用できることができ、その分安価にサービスが提供できることになります。

サービスに応じた回線速度・容量等を設定可能

キャリア並みの回線速度を実現しようとすると、その分回線のレンタルコストがかかってきます。

そのためサービス内容に応じて容量や回線速度を抑えることで、その分コストへ反映することが可能です。

契約するSIMによっては、混雑時に速度が低下するといった現象がキャリアより顕著にみられる場合がありますが、この部分も格安SIMが安価でサービスを提供できる理由です。(サービスを提供する事業者・地域によっても異なります)

無店舗・少店舗運営などで運営費用の削減が可能

キャリアの店舗は全国各地に存在しますが、格安SIMの場合店頭で受付可能な場所・店舗が限られている、あるいは通販専用(店舗がない)の会社も存在します。

固定費・人件費をなるべく省いて運営することで、その分価格へと反映することが可能です。

一方で、サポートが手厚くなくて不満を抱いたり、一部サービスは店頭で受けられても有料である場合も有ります。

サービスのイメージは有人のガソリンスタンドに対するセルフのガソリンスタンドのような感じでしょうか。

これらの部分で運営にかかるコストを削減できるので、価格に反映することが可能になってきます。

スポンサーリンク

乗り換えで月々のスマホ代が安くなるケース

2017/2現在のプランだと、2年ごとに機種変更を行って最新の端末を入手する場合、割引プランをうまく適用すれば格安SIMとキャリアの差がほとんど見られない場合も出てきます。

先日更新のタイミングだったので、iPhone6からiPhone7へと機種変更しました。 実際にかかった&今後かかる費用や、安いといわれる格安SIMとの比較した2017/2

この結果もふまえ、ほぼ確実に安くなるといえる場合は以下の3パターンです。

・端末を中古で調達して契約する場合(プラン全体の価格差)
・3年目以降も継続して同じ端末を使用する場合(主に端末費用)
・通話定額が不要な場合(通話定額料金部分)

それぞれ、現在使用しているケースに応じて解説します。

中古スマホ端末を入手して契約する場合

契約のみを行う場合、キャリアプランでデータ+通話を契約すると、(端末購入による割引がないため)最低でも5000円以上の代金になります。

一方で格安SIMの場合、通話可能かつ高速通信が可能なSIMを契約しても1000円台~利用できるので、料金を大幅に節約することが可能です。

自身はサブ端末用にbic sim(ミニマムスタートプラン@972円)、楽天モバイル(通話・ベーシックプラン@1350円)の2つのSIMを契約して運用しています。

bic simは自分で端末を調達する・通話ができないのを条件に毎月1000円以下で運用していますし、楽天モバイルに関しては以下のページで解説していますが、条件が合えば無料もしくはマイナスで運用できています。

現在仕事の都合でスマートフォンiPhoneの3台持ちで運用を行っています。 1つはキャリア(au)で契約した端末ですが、残り2台は中古で入手し別々の格安SIMを使用して運用していま

この場合においては単純に契約内容によって差がつくため、格安SIMを選ぶ効果が大きい場合があります。

3年目以降も同じ端末を利用する場合

中古端末を別途調達して利用することと本質的な部分は同じで、キャリアの場合2年以降は端末の割引サポートがなくなる分、実質的な料金は値上がりします。

auの月額料金を算出した際、キャリア(機種変更)と格安SIMの契約内容を揃えると、場合によっては価格差は500~1000円以内になり、機種変更後2年間契約した際の月額料金の差はスマホ端末の中古相場や下取り価格の差を反映させれば埋まってしまいます。

iPhone7へ機種変更した際に支払った4万円ほどが格安SIMとキャリア契約の差で、格安SIMでも2年単位で高性能な新品端末へ機種変更していてはその効果が薄れてしまいます。

例えば格安SIMで運用する場合、4年周期で新品のシムフリーiPhoneに買い替えるといった場合には、効果があります。

こちらはプランよりも端末の新旧(買い替え頻度)が大きく料金に影響してきます。

通話プランが不要な場合

さすがに電話機能がなくてOKという方は少ないと思いますが、電話をかけないので通話定額が不要という方は多いのではないかと思います。

格安SIMでは通話定額を外す分、月々の価格を安く抑えることが可能です。

節約しようと思えばLINEなどの無料通話アプリや、050電話などのIP電話、LINE CALLを活用する方法もあり、費用の削減が可能です。

通信料金は大きくは差が付きませんが、プラン会社によっては大容量のプランを割安に提供している場合もあります。

格安SIMで安くなるのは主に通話定額の費用部分で1000円ほどと考えるとスムーズではないかと思います。

格安SIMでキャリアより安くなる消費者側の要因

ここまでをまとめると、消費者側で料金を安くするためにできることは以下のとおり。

・中古端末を利用するor3年目以降も同じ端末を利用する
(端末にかかる費用を節約する)
・通話定額サービスを外す
・安価でお値打ちな回線を選んで利用する

⇒キャリア/格安SIMそれぞれにメリット・デメリットはありますが、余分な機能・費用を削った分、価格への反映が可能です。

費用が高くなったり、速度に不満を抱くケース

例えば、↑のような不満を抱くこともあるのではないでしょうか?

費用が高くなるのは主に通話定額の部分で、上限を超えて電話した分、料金を支払う必要があるためです。

これはプラン上、ライトユーザーや電話をかける必要のないユーザー向けに柔軟なプランを提供しているためで、電話を多くする方にとっては通話料がかかる分、割高になってしまう場合があります。

また通信速度が遅いといった不満も多いようですが、自身の感覚では混雑する場所や、電波の悪い場所で特に顕著なように感じます。

あまり速度を気にしない場合には安さのメリットを享受できますが、キャリア並みの速度を気にする場合には向かないというのが1つの考え方だと思います。

速度を重視する場合にはキャリア契約、速度やサービスをある程度抑えて割安に契約したい場合は格安SIMという選び方が適切に思います。

自身は格安SIMの値段は単純に安いのではなく、色々な部分が削られた「価格相応のサービス」というようにとらえています。

お得なのは間違いでないですが、アフィリエイト報酬目的に「安さ・お得」な部分を誇張しているサイトも多いので、安さとともに失うものに関しても考慮しておきましょう。

他にも、格安SIMではできないことを整理しておきます。

<格安SIMでできなくなること(デメリット)>

・キャリアメールの使用
・LINE等の年齢認証(一部サービスを除く)
・各キャリア提供のコンテンツアプリの利用
・キャリア決済

こういった部分も踏まえて、利用環境に合ったサービスを選びましょう。

スポンサーリンク

格安SIMは価格相応と考えるべき

格安SIMの普及とともに選べる選択肢が増えてきました。

ライトユーザーにとっては通信費が大きく削減できるようになりましたが、「安くなる」の部分だけが強調されて広まっているのには少々疑問に思う部分もあります。

格安SIMに切り替えて毎月1000円、2000円単位で節約するよりも、スマートフォン機能を生かして節約する分以上に収入を得る(効率化する・時間を得る)方がよっぽど価値のあることだと思うので、「格安」の部分に惑わされず、「価値」の部分で契約するプランを選んでみてはいかがでしょうか。

サブ端末など利用頻度の少ない場合には、引き続き魅力的な商品には間違いないので、用途・利用頻度に応じたサービスを選択しましょう。

「安さ」の部分にこだわる場合、SPUプログラムに関連して極端に安く、場合によっては費用以上のポイント還元を受けて運用可能な楽天モバイルがおすすめです。