スマートフォンの普及に伴い、スマートフォン端末および回線の利用代金とともに通販やゲームの課金、フリマアプリなどでの代金を支払うキャリア決済が人気になってきています。

今回はキャリア決済のメリットについて紹介します。

キャリア決済はクレジットカードが不要

ネットショッピングをしようとした際、1つの壁になってしまうのがクレジットカードを保有しているかしていないかです。

クレジットカードを保有していれば、購入と同時に支払いが完了し、余分な手数料がかかりませんが、クレジットカードを保有していない場合には、銀行払いやコンビニ払いなどで余分な手数料や時間とともに支払いを行わなけれいけません。

会社員をはじめ、安定した収入があって一般的な生活ができる方であれば問題はないのですが、学生などの若年層を中心にクレジットカードを持たない方々の場合には、支払いにおいて不利な状況となってしまいます。

一方で、キャリア決済は手数料こそかかる場合があるものの、クレジットカードと同等の支払い手段と位置付けられており、クレジットカードを持たない場合には便利に利用することが可能です。

多くの場合にはVISA、JCB、Masterのプリペイドカードで代用できるため、必ずしもキャリア決済が必要とは限りませんが、例えばサンプル百貨店など本人認証サービスを求められるサイトでは利用できないこともあるので、キャリア決済の方が優れている場合も存在します。

クレジットカードを持つ層との階差を埋めるために手段としても、キャリア決済が選ばれているようにも思います。

出品者側のメリットとデメリット

キャリア決済を受ける側、すなはち商品を販売する側の評価は2分するのではないかと思います。

主なメリットは、これまでクレジットカードが無くてネットでの買い物に抵抗があった利用者を取り込むことができ、新たな客層の取り込みによる売り上げの拡大が可能です。

スマホの保有率が増加していることもあり、今後も利用者の増加、並びに一定数の利用者が見込まれる決済手段となります。

身近なところでは、メルカリなどのフリマアプリや、ゲームの課金などで利用する際の少額な支払からでも手軽に利用できる部分は、出品・販売者側にとってもメリットがある部分ではないかと思います。

一方でデメリットとなってしまうのは支払いにかかる手数料の部分で、これは販売側、購入側両方に影響しています。

購入者側の場合、1回の支払いにつき100円といった形で決済手数料が発生する場合がありますね。

この手数料はおそらく、出品者や運営側にかかる決済手数料に起因しており、例えばYahoo!ショッピングの場合、クレジットカードの手数料が3.24%なのに対し、キャリア決済の手数料は4.84%と1.6%の開きがあります。

結果として、お客様に請求する手数料分をするだけ支払う金額は高くなってしまいますし、出品側も手数料がかさんでしまい利益率が下がるといったデメリットが存在します。

ポイントが獲得できるケースがある

2つ目のメリットとして、銀行口座引き落としで支払いをしている場合でも、キャリア決済利用に応じてポイントが獲得できる場合があることです。

各キャリアによっても対応が異なりますが、2017年11月現在の情報をまとめます。

キャリア 決済サービス ポイント付与
docomo ドコモケータイ払い なし
dケータイ払いプラス 購入金額の1%
(電話料金合算支払い)
au auかんたん決済
※口座振替の場合
購入金額の1%
(一部対象外有)
softbank ソフトバンクまとめて支払い なし

※3社とも別途キャンペーンなどで、ポイント付与対象となる場合があります。

特にauやdocomoのdケータイ払いプラス(電話料金合算支払い)の場合、コンビニ払いや銀行振り込みでは獲得できなかったポイントが獲得できる場合があり、キャリア決済にも十分なメリットがあります。

手数料の兼ね合いもあると思いますが、手数料がかからないサイトではお得な支払方法となる場合も存在します。

手元に現金が無くても購入・支払いできる

もう1つのメリットとしては、クレジットカードの効果ほぼおなじですが、支払いを先延ばしにできる・手元に現金が無くても自宅で支払いができるという点です。

例えばコンビニ払いの代わりにキャリア決済を利用できる場合、わざわざコンビニへ行かなくても、また銀行から預金を引き出さなくても支払することが可能です。

また、月末締めで翌月の支払いとなるので、収入見込みをもとに手元に資金が無くても購入することができ、限度額が10万円未満のクレジットカードのように考えることもできます。

この点は現金化目的に悪用もされやすいと思いますが、制度を正しく使いこなす上では、メリットのある仕組みと思います。

まとめ

スマホのキャリア決済のメリットについて紹介しました。

クレジットカードを持たない層にとっては、クレジットカードとほぼ同じように利用できる支払い手段のため、うまく使えば便利な支払い手段となります。

限度額が低かったり、余計な手数料がかかるなどのデメリットはありますが、通販、ネット決済で利用できるほかの支払い方法と比較してメリットがある場合には、支払い手段の1つとして利用してみてはいかがでしょうか。