夏休み(お盆)、冬休み(年末年始)、春休みのシーズンにお得に長距離を移動したい場合の選択肢の1つである青春18きっぷについて、東京~大阪間を移動する際の注意点を紹介します。

東京~大阪間の移動時間は最短9時間ほど

東京駅⇔大阪駅間を移動する場合の時間を、東京駅から大阪駅に移動する場合を例に紹介します。

青春18きっぷと他の移動手段との比較

参考までに、新幹線、高速バス(昼行便、夜行便)とともに移動にかかる時間と費用をまとめます。

項目 所要時間 費用
新幹線 2時間50分前後 13620円(自由席)
高速バス・昼行 8~9時間 5000~6000円前後
高速バス・夜行 8~10時間 2500~6000円前後
JR鈍行 最短9~10時間 8750円
JR青春18 2370円前後

※高速バスの価格は変動するため、参考情報として一般的な価格を記載しています。

所要時間は新幹線最も早いですが、その分料金も高めです。

他の移動手段と比較して値段は数千円~1万円ほど高くなりますが、移動時間が5~6時間ほど短くなるので、費用対効果は十分にあります。

高速バスと、青春18きっぷを比較すると、移動時間こそ大きな差にはなりませんが、常に座って移動でき、適宜休憩が可能な高速バスに対し、頻繁に乗り換えや、場合によっては立ったままの乗車が必要となる青春18きっぷでの移動は疲労度合いや快適さが異なってきます。

休憩なども含めると青春18きっぷきっぷの方が時間がかかる場合が多くなりますが、時間をかけてでもより安価に移動したい場合には十分にメリットがあります。

そのため、青春18きっぷでの長旅は、新幹線や高速バスとは違った面から人気があります。

青春18きっぷで移動する場合の乗り継ぎ例

乗換検索サイトの情報を元に、約9時間で移動する場合の乗り継ぎ例を表にまとめます。

乗換駅 出発時刻 到着時刻
東京駅 07:42
熱海駅 09:37 09:31
清水駅 10:48 10:38
浜松駅 12:20 12:15
豊橋駅 13:03 12:55
大垣駅 14:41 14:31
米原駅 15:17 15:16
大阪駅 16:42

出発する時間にもよりますが、おおよそ5~6回の乗換が必要になってきます。

帰省時など大きな荷物を移動する場合には、乗り換えが負担になり、意外と体力を消耗します。

ほとんど休憩せずに移動する場合の行程なので、食事休憩をとる場合には途中で乗り換える電車を1本遅らせたり、あらかじめ食事を買っておいて乗換待ちの間に食べるなどの工夫が必要になります。

ちなみに以下の行程は最短ではありませんが、土日限定で3回の乗り換えでスムーズに移動できるので、時間が合えばおすすめです。

乗換駅 出発時刻 到着時刻
東京駅 11:57
熱海駅 14:13 13:56
浜松駅 17:03 16:56
米原駅 19:53 19:39
大阪駅 21:17

いずれにせよ長旅となるので、事前に乗換検索サイト等で乗り継ぎを調べておきましょう。

青春18きっぷをお得に入手する方法

移動の際に必要となる18きっぷは、5枚1セットで販売されているため、入手の際は工夫が必要です。

金券ショップやヤフオク、フリマアプリをうまく活用すれば1回あたり2370円かそれを切る値段で利用することも可能です。

詳細は以下の記事で解説していますので、お得に入手したい場合には参考にしてください。

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青春18きっぷで移動する際の注意点

青春18きっぷのメリットの1つはとにかく安いことにあるので、長期休暇期間中、特に年末年始とお盆に関しては混雑が激しいです。

実際に何度か東京-大阪区間を青春18きっぷで乗り倒した経験をもとに、注意点を紹介します。

確実に着席できるのは東京駅⇔熱海駅区間だけ

長旅は疲れるので、できる限り座って移動したいものですが、日中を中心に普段より込み合うので、座っての移動はあまり期待してはいけません。

東京近郊、名古屋地区や米原~大阪地区は普段から込み合っていますが、さらに静岡地区や大垣~米原間など電車の車両数が少なくなる区間でも青春18きっぷ期間中は込み合います。

乗り継ぎ時には、同じく青春18きっぷで移動している利用客が一斉に乗換するので、最短行程で移動する場合には席の確保が常に競争になってしまいます。

ダッシュして席を確保することも可能ですが、確実に確保が期待できるのは、座席数の多くなる10両または15両編成の電車に乗換する熱海駅(沼津駅)から東京駅に移動する場合や、グリーン車が利用でき追加料金を支払えば着席できることが多い東京駅⇒熱海駅(沼津駅)のみと考えておくと良いでしょう。

早朝に出発したり、夜間までかかるように移動すれば混雑を回避できる場合もありますが、どこかで着席が困難な時間帯に乗車することになります。

大垣ダッシュ・米原ダッシュ等ではけがの恐れも

青春18きっぷので移動する区間中、最も車両数が少なくなる場合があるのが、大垣-米原駅間です。

18きっぷ期間中では普段より車両数が増やされていると思いますが、それでもこの区間での乗り換えは、少ない座席数を確保しようと競争になることが多いです。

大きな荷物をもってダッシュして乗り換える方もいますが、駅構内で走ることは危険で、走らないでくださいとの表示もありますが、あまり効果は無いようです。

駅名を元に、大垣ダッシュ・米原ダッシュと呼ばれていますが、押されたりぶつかられたりすることもあり、あまり良い印象もありません。

歩いても座れることがありますが、この区間は元々立ちっぱなしのつもりで考えておきましょう。

大垣・米原到着後の新快速の乗り換え時も、同じようにダッシュが行われているので、積極的なダッシュは安全のためにも控えましょう。

遅延時は追加料金や2日分の費用となる場合も

青春18きっぷの特徴の1つは、遅延等や不通により予定の経路・行程で目的地まで到着できなくても、払い戻しや振り替え輸送に対応していないことです。

例えば、人身事故等が起こり、大垣までしか到達できなかったという場合でも補償は受けられません。

一般の長距離のきっぷであれば、2、3日以上が利用期間として設定されているため日付変更したり、場合によっては終電後に途中下車して、早朝始発で乗りなおしても元々の切符が有効です。

一方で青春18きっぷの場合、遅延により東京・大阪の近郊区間以外で日付変更後も継続して乗車することになれば、日付変更駅からの運賃が別途必要になり、また遅延等により目的地までたどり着かなかったとしても、宿泊費はもちろん翌日分の電車代も原則として負担する必要があります。

多くあるのは人身事故で電車が遅れ、日付変更駅からの運賃を支払というケースで、青春18きっぷの場合、改札で問答無用で請求されます。。。

特急・新幹線乗車時は運賃も別途必要

東京~大阪間であれば東海道新幹線など、乗り遅れや電車遅延の関係で一部区間でも新幹線を利用する必要が出てくることがあります。

その際は、運賃分も別途必要になります。

乗り換え損ねたり、途中下車した際に乗り遅れ、新幹線を使わないと当日中に帰宅できないといったケースでは、青春18きっぷを使ったのに節約効果が薄れてしまいます。

特急券だけの購入で特急や新幹線に乗車できれば理想的ですが、残念ながら格安きっぷのために、利用できる電車は限られてしまいます。

一方でムーンライトながらなどの夜行列車や、グリーン席、ホームライナーなどは指定席券・グリーン県の購入のみで利用できるので、快適に移動したい場合には利用すると良いでしょう。

青春18きっぷの格安旅行の注意点まとめ

青春18きっぷで格安移動する際の注意点を、東京ー大阪間を移動する場合を例に紹介しました。

注意すべき点のほとんどは、混雑ときっぷの性質に由来するので、利用する場合には旅行計画を立てて利用してください。