ヤマト運輸の運賃値上げが連日報道され、2017/9より個人向けの運賃は最大20%値上げになるとの報道がありました。

現在はヤフネコ!や各フリマアプリ連動の発送サービス、はこBOONなど、通常の宅急便以外のサービスも増えてきますが、今回は通常の宅急便・宅急便コンパクトの運賃を節約する方法を取り上げます。

また運賃改定後の送料および割引制度についても解説します。

ヤマト運輸宅急便・宅急便コンパクトの基本運賃

ヤマト運輸宅急便・宅急便コンパクトの基本運賃および改定後の新しい運賃を、東京⇒大阪間で発送する場合で紹介します。

 項目 現行料金 新料金(2017/9)
 コンパクト 713円  -(報道無し)
60サイズ 864円 1015円
80サイズ 1080円 1231円
100サイズ 1296円 1468円
120サイズ 1512円 1684円
140サイズ 1728円 1922円
160サイズ 1944円 2138円

※コンパクトは、専用箱代(65円)を含む価格、表の価格はすべて税込み

運賃改定(値上げ部分)の内容

60・80サイズ:税抜き+140円
100・120サイズ:税抜き+160円
140・160サイズ:税抜き+180円

東京-大阪間の場合、定価同士で計算すると10~17%ほどの値上げになります。

宅急便コンパクトの値上げ報道はありませんでしたが、今後上昇してもおかしくはないと思います。

宅急便の最小サイズでも1000円台~となり、着払いで発送する場合を中心に、商品を買う側・受け取る側の負担が上昇することも考えられます。

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現行の宅急便のメンバーズ制度等での割引料金

といっても、よく荷物を発送する場合、集荷を依頼して定価運賃で発送するのは依頼側にとって非効率なので、割引を受けて発送する機会も多くなると思います。

発送契約するのも1つの方法ですが、今回はクロネコメンバーズカードの利用を中心に、割引料金で発送する方法を紹介します。

持ち込み割引で100円引き

クロネコヤマトの営業所や、コンビニに直接持ち込んで発送することで料金が100円引きになります。

集荷に来てもらいたくても深夜や早朝で時間が合わない場合、外出ついでに発送したい場合にも効果的で、集荷が不要になりドライバーの負担が軽減される分、100円引きという形で利用者に還元してくれます。

ヤマト運輸の営業所へ持ち込めれば理想的ですが、郵便局ほど営業所が多くはないので、コンビニでも発送できるのは便利だったりします。

一方、コンビニでの発送の場合、持ち込み割引のみ適用になるので、割引の面からはコンビニへの持ち込みが必ずしも良い方法ではありません。

クロネコメンバー割で10~15%off


クロネコヤマトではクロネコメンバーズ電子マネーカード・BIG専用カードを利用者向けに発行しており、事前にチャージしたメンバーズ電子マネーカード(ヤマト運輸専用の電子マネー)で支払うことにより、10%または15%(BIG専用カード)が定価運賃より割引されます。

持ち込み割引とも併用可能なので、15%+100円引きで近距離の小さな荷物であれば定価より30%近く安くなる場合もあります。

2つのカードの違いは1回のチャージ金額と割引率で、通常のメンバーズカードはチャージ金額が5000円~29000円(1000円単位)かつ10%割引なのに対し、メンバーズカードBIGの場合50000円~100000円(10000円単位)かつ15%割引となっており、一度に5万円以上のまとまった金額の入金が必要になる反面、割引率が高くなります。

BIGの方はどちらかというと個人事業主・法人向きとの案内があった気がしますが、誰でも申し込み・発行は可能です。

ヤマト運輸HPや営業所などで申し込みが可能です。

コンパクト専用:デジタル割で50円引き

宅急便コンパクトの場合、クロネコメンバーズ会員画面や、営業所のネコピットで伝票された印字伝票で発送手続きを行うことで、さらに50円引きになります。

割引率は宅急便よりも良くなり、うまく活用することでフリマアプリの定額パックよりも安くなる場合があります。

割引適用後の料金(現行料金)

これら3つの割引を適用した場合の料金を表に整理します。(メンバー割は15%を適用)

 項目 現行料金 割引料金(割引率)
 コンパクト 713円 465円(35%)
60サイズ 864円 634円(27%)
80サイズ 1080円 818円(24%)
100サイズ 1296円 1001円(23%)
120サイズ 1512円 1185円(22%)
140サイズ 1728円 1368円(21%)
160サイズ 1944円 1552円(20%)

※コンパクトは、専用箱代(65円)を含む価格、表の価格はすべて税込み。

現在の制度で、20~30%の割引が可能となっており、ヤマト運輸側に協力することでそれに見合った割引を受けることが可能です。

割引後の価格でも高いと思う場合はあると思いますが、割引制度を活用することで1回あたり200~400円の節約につながります。(東京-大阪間の場合)

メルカリ便やはこBOONの場合、料金的に対抗できない場合も多くありますが、ヤフネコ!パックと比較すると、メンバーズカードと持ち込み割引、デジタル割引を活用した方がより1回あたりの送料を節約できることが多いので、発送機会が多く資金に余裕がある場合にはメンバーズBIGを利用するのが選択肢の1つになります。

荷物が多いと車を使わない限り持ち込みが大変ですが、複数個同時に手続きすれば1000円以上送料に差が出る場合もあるので、発送契約せずに利用する場合であれば、手続きにかかる時間と見比べながら持ち込むかどうか判断するのも1つの手です。

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基本運賃値上げ後の割引制度拡大と割引き料金

基本運賃は値上げされるものの、割引制度(割引額)がこれまで以上に拡大されます。

値上げに伴い導入される3つの割引制度


これまでの宅急便運賃は、基本的に持ち込み割引100円+メンバーズカードでの最大15%割引で定価より20~30%安くなっていました。

今回の割引は、これまでの割引制度に上乗せする形で利用可能です。

クロネコメンバーズの持ち込み割引で50円割引

クロネコメンバーズの会員がヤマト運輸営業所に持込した場合、従来の持込割引の100円に加え、さらに50円を割引き、お荷物1個につき合計150円割引きになるというものです。

これまで通りメンバーズ割引とは別に割引を受けられる制度のようです。

デジタル割引で50円引き

宅急便コンパクトと同じ割引を宅急便にも導入するというものと思われます。

クロネコメンバーズで作成した伝票や、ヤマト運輸営業所のネコピットで作成した伝票を利用することで、50円割引になります。

持込が必要になるので、先ほどのデジタル割引と合わせて持込割引額が合計で100円増加することになります。

宅急便センター直送サービス(仮称)で50割円引き

自宅ではなくヤマト運輸営業所止めで荷物を送った場合、料金が50円割引きとなるもの。

配達のコスト削減に貢献する分、割引になりますが、相手が希望した場合のみ適用となるので恩恵が受けられる方の割合は高くはないと思います。

コンビニや宅配ロッカーでの受け取りまで適用されれば理想的ですね。

相手方の都合で料金が変わったりするのも変な話で、オークションなど送料を別に請求する場合にはややこしくなりそうな一面もありますが、今後のサービスの正式決定にも期待したいところ。

合計すると、割引額はこれまでより150円追加され、基本運賃より15%割引+250円割引が最大となります。

基本運賃値上げ後の運賃増減

基本運賃値上げ後の割引を適用しない場合、割引を適用する場合の運賃について表に整理しました。

サイズ 60・80 100・120 140・160
値上げ額 151円 172円 194円
15%割引時 128円 146円 165円
+100円引き時 28円 46円 65円
+150円引き時 -22円 -4円 15円

※端数により地域、サイズによっては1円加算される値段が高くなる場合有

料金はうまく値引きを活用することで、100円未満に抑えることができ、相手の協力によっては従来よりも安くなる場合も出てきます。

値上げ報道が出た時は、大幅に価格が上昇する印象がありましたが、割引制度をフル活用する場合は50円前後の値上げにとどまるまります。

基本運賃が値上げされることには変わりないですが、その分割引制度も拡大するので、ヤマト運輸側に協力できる場合には、これまで通りの価格と大きな差がなく発送可能です。

一方、着払いや元払いでも集荷で送る機会が多い場合、値上げの影響が大きく出るので、1個当たり100円以上の値上げは避けられない状況です。

発送契約以外で安くりたい場合は持込が基本となるので、ヤマト運輸の営業所まで遠い場合、代替候補としてヤフネコ!パック、はこBOON(ファミリーマート)やゆうパック(郵便局)を検討してみても良いかもしれません。

はこBOON、ゆうパックに関しては以下の記事も参考にしてみてください。

はこBOON(はこぶーん)は、荷物の重量で料金が決まる宅配サービスで、ヤフオク!などの個人間取引でも良く利用されています。 他にも個人間取引での発送に利用できるサービスはいろいろ
自身は普段ヤフオク等で発送する際にはヤマト運輸を利用していますが、最近引っ越しに伴いヤマト運輸の営業所が遠くなったこともあり、ゆうパックを導入することになりました。 最終的にあま
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クロネコポイントの交換でお得に

最後に、これまでの発送とは別にできることとして、メンバーズ会員登録者向けのクロネコポイントに関して解説します。

発送時の利用ならびにメンバーズカードでの支払いにより、1回あたり最大でクロネコポイントを25ポイント(発送20ポイント、決済5ポイント)獲得することが可能です。

このクロネコポイントは、ミニカーや日用品、水などの景品類に交換することができます。

ミニカーや日用品はオークションなどで売却すれば、現金化することが可能です。

ここ最近、交換までに必要なポイント数が上昇してしまいましたが、うまく交換する商品を選べば1ポイント1円以上になります。お水の場合も市販価格に換算すると1ポイント1円以上になるので、生活環境に合わせて選択すると良いかと思います。

オークションだとクロネコヤマトのミニカー3台セットが意外と人気です。

会員登録しておけば一部の荷物を除き、受け取りするだけで報酬になるので、宅急便サービスを利用する場合にはクロネコメンバーズ会員に登録しておくと便利です。

まとめ

ヤマト運輸の送料の節約方法と、2017/9頃の値上がりの影響についてまとめました。

契約していない場合、メンバーズカードと持ち込み割引を使いこなす必要がありますが、発送契約をせずとも現行運賃で20%~30%ほど割引を受けて発送が可能です。

値上がりは基本運賃が200円近く上昇する場合がありますが、主に持ち込みを行うことによる割引制度が拡大されることにより、値段の上昇は50円前後に留まらせることが可能です。

送料を節約したい場合、ヤマト運輸営業所やファミリーマート、郵便局などに持ち込めることが必要になってくるので、かかる時間も計算しながら都合の良い発送方法を選択するのも1つの手です。

<参考>

合わせて日本郵政の定形外・ゆうメールの実質値上げが話題となっています。

サービスをよく利用する方で、内容をよく知らないという方は以下の記事にて解説しています。

2017年6月よりはがき、定形外郵便、ゆうメールで料金の改定が行われることが発表されました。郵便料金は基本的に値上げまたは据え置き、一部値下げとなります。発表された原因とともに代用