青春18きっぷは1回あたりの安さこそ魅力ですが、5回分セットでしか販売されないことがデメリットともなります。

必要な回数分が残ったきっぷを金券ショップやオークションなどで入手しようとすると、値段が定価の1/5となる2370円/回よりも割高になることもあります。

今回は、青春18きっぷを安く利用する方法・コツについて解説します。

金券ショップやヤフオクでの買取・取引相場

青春18きっぷを安く利用するためには、定価や未使用の青春18きっぷを安く買う方法のほかにも、金券ショップの買取相場や、未使用品(1回~4回残り)以外の取引相場について把握が必要です。

利用期限が近く、単純に価格が下がったものを入手して使い切るのも方法もありますが、特に利用期間の前半には割安かつ残り回数の少ない18きっぷはあまり流通しないので、1回あたり2370円以上で売却することも安く利用するためには欠かせません。

主要な部分を順に紹介していきます。

定価および5回分(未使用品)の入手価格

定価:11850円(2370円/回)

入手価格:10250~11600円(※中古での実質価格)

入手価格は買い方・購入時期によっても差がありますが、利用期間前半の数値で、金券ショップやヤフオク!では11500円が調達の目安価格となります。

ヤフオク!でも安く出品している商品を落札できたり、新ラクマでクーポンやキャンペーンを巻き込むことができれば、実質1万円付近で購入できる場合もあります。

春休み、夏休み、冬休みの期間に合わせて発売されるのが青春18きっぷで、1回分あたりの販売価格2370円でJRの在来線が乗り放題となり、帰省や旅行などで長距離移動する際には重宝します

金券ショップの一般的な買取相場

参考情報として金券ショップの買取相場の一例を表にします。

(格安チケットコムさんの2018年夏季の買取相場より)

青春18切符 買取価格 (1冊あたり)

8/3

8/8

8/16

8/20

8/23

8/25

8/31
5回残り(未使用) 10500円 9500円 8500円 7500円 6500円 5200円 4000円
4回残り(1回使用) 8500円 8000円 7000円 6400円 5600円 4600円 3600円
3回残り(2回使用) 6600円 6300円 5400円 5100円 4500円 3800円 3000円
2回残り(3回使用) 5200円 5200円 4500円 4200円 3900円 3200円 2400円
1回残り(4回使用) 2900円 2800円 2500円 2300円 2100円 1900円 1600円

一般的な金券ショップでも上表と同じような価格推移となり、1回分あたり2370円以上で買取してもらえるのは残りの回数が1回or2回の場合のみで、1回分に限ってはお盆明けでもお得に処分できる場合が多くなります。

ゆえに、青春18きっぷを安く利用したい場合、金券ショップの相場から考えると、1~2回残った状態かつ利用可能期間が半分以上を残して売却することが安く利用するコツとなります。

ヤフオク!の取引相場

2370円×残り回数以上の金額で換金できる期日、2370円/回以下で入手できる目安は以下のとおりです。

残り回数 2370円/回以上の換金期限 2370円/回以下での入手目安
4回、5回 基本的に額面割れ 5回:常時(他手段も含む)
4回:20日前以降
3回 利用期限の20日前まで 2週間~10日前以降
2回 利用期限の1週間~5日前まで 利用期限直前がほとんど
1回 常時2370円以上も可
(直前の取引では手渡し対応も必要)

金券ショップの買取価格と比較すると、一般的にはヤフオクで売却した方が受取額が高くなる傾向にあります。

一番高く売れるのが1回分で、期限直前でない限り3300円~4000円ほどでの取引、受取額で3000~3600円ほどになります。

残り3~4回の18きっぷは期間の20日前~10日前以降を目安に定価を下回る値段で入手しやすいですが、時期に応じて1回分を残して売却または使い切りの両方の戦略が可能です。

また安く購入したい場合、残り1回、2回は直前でもない限り安く出回ることはないので、今回は考えないこととします。

ゆえにここまでのことから、安く利用するためにできることは以下の3つです。

①5回分を安く購入し、1~2回分残して早い時期に売却
②3~5回分利用期間中盤以降に購入し、残1回分をできるだけ早く売却
③3~5回分が大幅に安くなる利用期間の10日前以降に購入し使い切り

18きっぷ1回分当たりの費用の目安

期間中盤~後半にかけての入手価格は変動が大きいため、①の5回分を安く入手し、残り1回分で早期に売却する場合を考えます。

入手費用-1回分売却時受取額は変動も大きいですが、上限下限を考慮すると以下の範囲が目安となります。

4回分の実質費用:6800円~8500円

⇒1回あたり1700円~2125円

基準を中間付近と考えると、1900円/回ほどが安く利用する際の目安となります。

ちなみに直前では3回4000円、4回6000円で取引されている例もありますが、1回あたり3000円~4000円を支払って利用するユーザーが存在することや、確実に売り切ることも考えると2000円を切る値段で利用できれば十分お得ということができそうです。

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宿泊や高速バス併用で旅行費用を節約する方法

青春18きっぷは、高速バスや夜行列車を利用したり、途中宿泊してのんびり2~3日かけて移動するという楽しみ方もあります。

組み合わせ方を工夫すれば、旅行費用の節約・移動効率を高めることが可能です。

ムーンライトながら・信州の利用

夜行快速で青春18きっぷの利用期間に合わせて運行される臨時列車を利用すると、夜間でも18きっぷ+指定席料金で移動でき、1回分の費用でより遠方へと移動可能です。

人気の工程は予約が取れないことも多く、ヤフオク!等で入手する必要がありますが、定価より高値が付きやすく、複数人での席確保は難しい場合もあるので、柔軟な予定の組み換えも必要となります。

青春18きっぷは、1回(1日)あたり2370円と安価な値段で全国のJR線が乗り放題になり、夏休み、冬休み、春休みといったシーズンに合わせて発行してくれるため、期間中は長距離移動の手

高速バス・夜行バスの併用

先ほどのムーンライトと同じ考え方ですが、18きっぷで移動できない夜間に別の交通手段で移動すると効率よく移動できます。

最初にバスに乗るか、18きっぷで移動した後に夜行バスに乗るかは人それぞれですが、宿泊費用が不要になる分、費用を節約しながら遠方に移動することも可能。

例えば、早朝仙台から青春18きっぷで東京駅経由で西へと移動すると、大阪近辺まで移動が可能で、さらに夜行バスに乗って広島駅まで丸一日かけて移動することも物理的には可能です。

高速バスを活用するとその分余分に費用が掛かってしまいますが、楽天のSPUプログラム特典を上手に活用できれば、費用を大幅に抑えられる場合もあります。

週末や連休シーズン、とりわけお盆や年末年始に需要が高まるのが高速バスで、人気の便ほど早期に売り切れてしまう傾向にあります。 また今年は山陽線を中心に、大雨の影響で青春18きっぷで

自身は獲得ポイントのみで十分なメリットがあるため楽天プレミアムカードを保有しており、対象月・利用代金によっては半額や実質無料で利用できる場合があるためこの方法も有効なのですが、SPU特典の恩恵があまりない場合でも、宿泊費+青春18きっぷ1回分の費用と比べてメリットがあれば、採用する意味のある方法となります。

2日以上かけて途中下車・宿泊しながらの移動

移動距離が長い場合、青春18きっぷで車内で丸一日過ごすのは過酷なので、ターミナル駅や乗り換えのタイミングで途中下車して、お買い物・食事を楽しむのもおすすめの利用方法です。

1日で移動できない場合、必然的に宿泊が必要になりますが、楽天トラベルをうまく活用すれば、宿泊費を大幅に抑えることも可能です。

費用面でいえば、宿泊するよりも夜行列車・夜行バスを利用する方がお得になることがほとんどですが、途中下車を多用して観光・食事・買い物を楽しみながら移動する場合にはこの方法もおすすめです。

宿泊費は楽天トラベル&SPU特典を活用できれば、大きく抑えることも可能です。

楽天のSPUプログラムがリニューアルされて、2018年4月より楽天トラベルの利用も、楽天でのお買い物に対するポイントアップ対象(+1%還元)となりました。 毎月1回までとはなりま

まとめ

青春18きっぷは、単純に利用期限後半の安くなったものを狙うより、5枚分を工夫して定価より安く入手し、1枚ないしは2枚分で早期売却するのがお得です。

利用期間の半分ほど残っている段階までにできれば、比較的安定して費用を抑えることができ、1回あたり2000円以下の料金でより一層お得に青春18きっぷを利用することが可能です。

これから18きっぷを使う方も多いと思いますが、わざと余らせて高く売却することも踏まえて、利用計画を立ててみてはいかがでしょうか。