nanacoへのクレジットカードからのチャージはポイントが付与されなくなる、あるいは還元率が低下する改悪が相次いでいます。

税金類の支払いをはじめ、納付書での支払いにもポイントが獲得できるためお得な支払い手段ですが、最近でも楽天カードがnanacoチャージへのポイント付与対象外となりました。

改悪されていないカードへ乗り換えて使い続けるのも1つの手ですが、今回は主に税金類の支払いを対象に、クレカチャージでのnanaco払い同様に利用できる支払い方法について紹介します。

クレジットチャージでのnanaco払いのメリット

はじめに、nanacoへのクレジットカードによるチャージのメリットについて紹介します。

nanacoは、イトーヨーカドー、セブンイレブンをはじめとしたセブン&アイグループを中心に利用できる電子マネーで、税抜き100円の支払いに対して1円分のポイント付与が還元の基準となります。

ポイントアップキャンペーンなどで、ポイントが2倍になる場合があり、セブン&アイグループでの利用はお得になりますが、Suicaや楽天Edy、WAONと比較すると利用範囲が狭く、使い勝手が悪い印象があります。

一方で、nanacoが他社の電子マネーよりも優れている部分は、クレジットカードからのチャージ時にカード会社からのポイントが獲得でき、かつセブンイレブンでの収納代行に利用可能という点です。

税金・各種保険料や公共料金・ネット通販のお支払い(収納代行)にはnanacoでの支払いによるポイントが付与されないものの、特定のクレジットカードからのチャージ時にポイントが獲得できるため、収納代行での支払い時にも間接的に割引(ポイント還元)が受けられます。

また、間接的にクレジットカードで支払えるのに、税金・各種保険料などのように決済手数料がかからないケースがあるのもメリットの1つです。

主に税金支払い時のメリット部分をまとめると以下の3つに集約できます。

・ポイント還元で実質的な割引が受けられる
・nanaco払い時の決済手数料が不要
・支払いの先延ばし、手元の現金の確保が可能

詳細は以下の記事にて解説しています。

会社員(給与所得者)として働いていると、自動的に給料から天引きされているので実感しにくいですが、収入に応じて所得税、住民税、社会保険料、厚生年金保険料といった税金・保険料を納めてい

なお、楽天カードのnanacoチャージ改悪に伴い、2017年11月以降にnanacoチャージによるポイントが獲得可能な主なカードは以下の通りです。

リクルートカード:還元率1.2%
Yahoo!JAPANカード(JCB):還元率1.0%
セブンカードプラス:還元率0.5%

楽天カードの活用法の1つに、JCBブランドでnanacoへチャージした際に、通常と同じ1%のポイントが獲得できるというものがありましたが、2017年9月20日に楽天カードHPに掲載

クレジットチャージでのnanaco払いを丸ごと代替できる支払い手段はありませんが、一部でも置き換えて活用できる方法について解説していきます。

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税金類のクレジットカード支払い

国民年金やネット通販の支払いではクレジットカードで支払っても、納付書で支払っても値段が同じ、あるいは(ネット通販で)納付書で支払う方が余分な手数料がかかってきます。

一方で、税金類の支払では、国税をはじめクレジットカード納付に対応している場合もありますが、支払金額に応じておおよそ0.8~1.0%前後の決済手数料がかかります。

現在の還元率の良いREXカードで還元率1.25%なので、手数料部分を考慮すると支払額に対して0.5%未満の割引に、還元率1.0%のカードで支払う場合にはほとんど割引がない支払い手段となってしまい、割引が受けられるメリットがなくなってしまいます。

ただし、クレジットカードのキャンペーンや、プリペイドカードなどをうまく活用することで、決済手数料分の影響を考慮して1.0%以上の割引を目指せるケースがいくつか存在します。

Yahoo!JAPANカード|どこでも2、3倍キャンペーン

1年に4回程度、期間も数週間から2、3か月、ポイントも2~3倍(還元率2~3%)と条件にはばらつきがありますが、還元率が大幅にアップするキャンペーンを不定期に開催しています。

Yahoo!JAPANカード(JCB)はnanacoチャージでも1.0%のポイントが獲得できますが、直近のどこでも3倍キャンペーンでは、nanacoチャージが対象外となっていました。

ポイント2倍だとあまり大差がありませんが、ポイント3倍時には手数料を負担してでもクレジットカードで支払いを行った方がお得になります。

Yahoo!JAPANカード(ヤフーカード)は常時1%の還元率があり、またnanacoチャージ時にポイント還元率が低下しないことから、メインカード・サブカードの両方の用途に需要があ

楽天カード|街での利用分がポイント最大2倍

楽天カードでは、毎月の楽天市場での楽天カード利用金額に応じて、街(楽天グループ以外)での獲得ポイントが最大2倍(最大2%還元)となるキャンペーンを、2017年に入ってからほぼ定期的に開催しています。

直近の条件では2%還元時で、10万円分までの買い物が上限となりますが、こちらも同じく手数料を支払ってもクレジットカードでチャージしたnanaco払いに匹敵する割引を受けることが可能です。

ここ最近、ほぼ毎月の頻度で開催されている楽天カードのキャンペーンに、楽天市場などでの利用金額に応じて、街での利用が最大2%還元となるキャンペーンがあります。 単発のキャンペーンだ

プリペイドカードの利用

支払いにおける還元率を高める方法の1つに、プリペイドカードを活用するという方法があります。

代表的なのは以下の3つです。

LINE Payカード:還元率2.0%
au wallet:還元率+0.5%
Pollet:還元率+0.44%(50万円チャージ時)

※Polletは2018/1/24の改悪に伴い、1回あたりのチャージ上限が5万円までとなるので、還元率は-0.067%となります。キャンペーンなどによる高還元率の恩恵を先送りしたい場合には、今後も活用価値のある使い方となります。

LINE Payカードは説明不要だと思いますが、還元率2.0%、キャンペーン時には4.0%になる場合もあるお得なJCBプリペイドカードです。

2015末~2017年にかけて、クレジットカード還元率の改悪が相次いでおり、元々高還元率が魅力であったカードも、廃止または還元率の改悪が行われています。 還元率の改悪前はリクルー

au wallet、Polletはそれぞれ組み合わせるクレジットカードに応じて還元率が決まりますが、還元率2.0%となる楽天カードを組み合わせる場合など、こちらでも2.0%を超える還元率が期待可能で、手数料を支払ってもお得になるケースがあります。

納付書の情報を利用したクレジット決済での税金の支払いには、プリペイドカードでも支払い可能なようで、自身もau walletで都税を支払うことができました。

外出や店頭での端末操作、レジ待ちなく支払いできるので、時間の節約につながり、還元率次第ではnanaco払いより優れた手段となり得ます。

税金の支払いで、口座振替でなく納付書での現金払いや、クレジットカードを介して手動で手続きしている方もおられると思います。 理想は自動でクレジットカードから引き落としされることです

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イオンカードセレクト利用のWAON払い

通常のWAONの場合、クレジットカードからのチャージではポイント付与されないため、nanacoほどの知名度はありませんが、ミニストップでのWAON払いでも、間接的に割引を受けることが可能です。

WAONのチャージでポイント還元があるのは、イオン銀行からイオンカードセレクトへオートチャージする場合で、イオン銀行ポイントクラブのステージ特典に応じて、0.5~1.5%の還元が受けられます。

支払いでのWAON利用による直接の還元はありませんが、月間WAON POINT(還元率+0.2%)の対象になるので、合わせて0.7~1.7%還元となります。

⇒イオン銀行ポイントクラブの特典改定により、2018年6月時点ではチャージ時の還元率が0.5%となります。

イオンやマックスバリューなどのイオン系列店でお買い物する際にお得なクレジットカードであるイオンカードセレクトについて、魅力的な特典を中心に紹介します。 イオンでのお買い物に特

還元率はnanaco払いよりも高くなる可能性があるので、節約という観点からは優れている面もあります。

一方で、1回の支払限度額は1枚・5万円までと、nanacoのように複数枚やセンター預かりを利用しての支払いには対応していないというデメリットも。

税金関係などは納付書の分割にも対応してくれる可能性があるので、少々手間をかければ解決可能なものも場合もあります。

イオンユーザーで利用しやすいのはこの方法ですが、もう1つお得な方法が存在します。

JALカード+JMB WAON

JALカードからJMB WAONへクレジットチャージし、その後同じようにミニストップでWAON払いするという方法です。

JALカード(ショッピングマイルプレミアム加入)からのチャージで1%還元、WAONでの支払いで0.5%還元なのですが、ミニストップではお客様感謝デーである5のつく日に支払うことで、ポイント2倍の1%還元の合計2%還元(JALマイルとして付与)となります。

ミニストップでの収納代行の支払い時にはWAONポイントは付与されないとHPに書いてありますが、JMB WAONのようにJALマイルが付与される場合には、現状支払いでもポイントが獲得可能です。

獲得できるJALマイルは1マイル1円以上として利用できる機会もあるため、実際は2%を超える還元と考えることも可能です。

一方でJALカード(年会費2160円)、ショッピングマイルプレミアム(年会費3240円)はともに年会費有料のため、普段からJALカードを利用していたり、税金の支払金額が大きくない場合にはデメリットになってしまう場合もあります。

WAONの支払いに利用しなくとも、JALカード・ショッピングマイルプレミアムの年会費を支払う場合にはnanaco払いに切り替えて利用すると非常にお得です。

また、たまったJALマイルは最大で1マイル1.2円相当でWAONに交換可能で、交換したWAONは税金の支払いに利用できるため、税金の金額・支払い件数が多い場合には使い道にも困らないのも地味にメリットがあります。

時間節約になる口座振替もおすすめ

ここまで、実質的な支払金額を下げるという観点から説明してきましたが、煩雑であったり、事前準備が必要であったり、店舗へ出向かなければいけなかったりと意外と時間がかかります。

支払金額が少ない場合には、時間だけがかかって大した節約にならないことも多いので、自動で支払いが完了する口座振替に切り替えてしまうというのも代替手段の1つです。

節約という観点ではnanaco払いをはじめ、クレジットカード・電子マネーを活用する手法が優れていますが、一連の支払いにかかる行為を労働とみなすと、収納代行等での還元率が低下してきてることもあり、最低賃金を割り込むような場合も考えられます。

報酬のためにお得さだけをPRしているサイト・ブログも多いですが、対して効果がない場合もあるので、必ず自分自身のケースに当てはめて最適な方法を選択するようにしてください。

便利なので口座振替に切り替えたいのですが、設定したい銀行が利用できなかったので、自身は切り替えを見送っています。

まとめ

最後にnanaco払いに代替して利用できる支払い手段の、主なメリット、デメリットを整理しておきます。(収納代行での現金払いはコンビニで支払いができること以外にメリットがないため、表からは除外しています)

支払い方法 主なメリット 主なデメリット
nanaco払い ・支払いでの割引 ・ポイント付与の改悪
・支払いに時間を要する
クレジット払い ・支払いでの割引
・自宅で支払い可能
・キャンペーンの活用可
・決済手数料がかかる
・(支払い手続きが必要)
・非対応の場合有
WAON払い ・支払いでの割引
⇒nanacoより良い場合有
・チャージに工夫が必要
・支払い上限が5万円/回
口座振替 ・自動で支払い完了
(振替手続きが必要)
・割引なし
・非対応の銀行がある

nanaco払いに代替して利用できる、クレジット払い、WAON払い、口座振替も完全にnanacoのメリットを置き換えることはむずかしく、一長一短の状況です。

現在はnanaco払いによるお得な支払方法が継続して利用できますが、今後の改悪に備え、これらの方法より支払い手段を見直して自分に合ったものを選んでみてはいかがでしょうか。